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PERSON #80

株式会社日本旅行東北

営業統括部・インバウンドMICE事業部

後藤 博美 さん

Hiromi Goto

銘傳大學〈台湾/桃園) 2022年入社

2024年度取材

1人でも多くのお客さまに東北のよさを知ってほしい

海外の人たちと交流するうちに、観光という産業に関心を持つようになったという後藤さん。台湾の大学を卒業して就職先に選んだのは、東北の地に根ざした旅行会社でした。東北の魅力を伝えるために1人でも多くの人を呼び込もうと奮闘する後藤さんに、お仕事について伺いました。

01

高校卒業後、台湾の大学に進学されたそうですが、その理由は?

高校生のときにオーストラリアに留学した経験があり、英語はある程度話すことができるようになったので、「次は何の言語にしよう?」と考えました。ちょうど中国の市場が拡大している時期と重なり、中国語を選択したという感じです。留学前に中国語を勉強していて日常会話くらいは話せていたのですが、実際に大学に入ったらついていくのが本当に大変でした(笑)。
大学では観光事業学科に在籍し、今の仕事と似たような旅行業界や航空業界に関することを学んでいました。

02

この業界・仕事を選んだ理由は?

我が家では、子どものころからホストファミリーとして外国人の学生さんを受け入れてきました。
また、学校でも海外との交流があり、いろいろご案内していく中で次第に「観光は楽しい。将来的にそういう方向に行きたい」と思うようになりました。この業界に入りたくて、大学でも観光を学びました。

03

この会社を選んだ理由は?

大きく分けて三点あります。
一点目は東北に根ざしている地域会社であるということです。私は石巻市出身で、震災の経験もあったので、地域に貢献したいという気持ちが大きかったんです。
二点目は、柔軟さがあることです。私が就活していたときは、コロナ禍で台湾からオンライン面接という形をとっていただきました。他社さんもお話させていただきましたが、「最終面談は日本に来てほしい」といわれることがありまして。日本旅行東北は「最後までオンラインでいいよ」といってくださり、新しいことに柔軟に対応していると感じました。
三点目は、人として話す雰囲気がとてもよくて、「この人たちと一緒に仕事がしたい」と強く思ったことです。

04

現在、どんなお仕事をされていますか?

自治体からご依頼いただくプロモーション事業とランドオペレーター事業です。
プロモーション事業は、企画書作成、海外エージェントとの連絡、メディアやインフルエンサーなどを呼んで東北の魅力を発信しています。そのほかにも、メディアで記事を作成いただいたり、商品紹介をしていただいたりしています。
ランドオペレーター事業は、基本的には海外エージェントから依頼を受けての手配を行います。
私は営業ですので、海外エージェントに「リピーターの方々向けに、こういう体験があるのでどうですか」というようなご案内をしています。

05

仕事のやりがいはどんなところに感じますか?

もちろんお客さまに喜んでいただけたらうれしいですけれど、そこからまた次に繋がったときでしょうか。
たとえば、自分が営業して、「東北を見てもらってよかったから、次にまたお願い」といわれると、自分のやった作業や細かな資料作りがムダじゃなかったと思えるので、そこはやりがいを感じます。

06

仕事で大変だと思うことは何ですか?

プロモーション事業になると、やっぱり予算の関係もあって…。やりたいこといっぱいあるけれど、予算どうしよう…という、調整が難しいですね。

07

最も心がけていることは何ですか?

1人でも多くのお客さまに「楽しい」と思っていただけることを一番に考えています。

08

今後の目標を教えてください

今、欧米人のお客さまをターゲットにしているのですが、数字的に東北はまだまだインバウンドの観光客が少ないので、1人でも多く誘客できるようになればいいなと思っています。
欧米のお客さまは基本的に個人旅行で来ていただくことが基本なのですが、今後は京都や東京のように「リピーターさんには東北だよ」と、団体で来ていただけるようなプロモーションも仕掛けていければと考えています。

09

学生時代に役立った経験はありますか?

添乗業務に入ると体力も必要。私はずっとバレーボールをしていて体力もありますし、動くのが好きなのもよかったと思います。
あと、仕事もチームプレーという側面が大きいので、「今何が求められているのか」と先読みするところはバレーボールと似てるような気がしています。

10

就活生にメッセージを

基本的にはたくさんいろんなことにチャレンジしてほしいです。就活中は、内定を取ることに集中してしまうとは思うのですが、面接でも自分を大切にしてほしいなと思います。
私もかなり自己が強いところがあるのですが、それも事前に伝えて、「自分はどういう仕事をしたいのか」「どういうキャリアを積みたいのか」という、内定の先を見て就活してほしいと思います。

ある日のお仕事スケジュール

  • 6:30

    起床

    朝起きたら、メイク前に顔のむくみをとるようにしています。7:40ころ家を出ます。家が近いので、徒歩で通っています。

  • 8:15

    出社

    デスクの整理から始めます。
    弊社はファックスでの連絡もよく来るので、その書面の確認やメールの確認を行います。海外のエージェントからの連絡が夜中に入っていることも多いんです。
    また、その日のうちにやらなくてはいけないタスクを分刻みで朝のうちにスケジューリングします。

  • 13:00

    昼食

    休憩室でお弁当を食べたり、近場でランチしたりします。

  • 14:00

    午後の業務

    午前中につくったスケジュールに従ってタスクをこなします。

  • 17:00

    終業

    クタクタになっていることが多いので(笑)、まっすぐ家に帰ります。余力がある日は仙台駅に立ち寄って買い物をすることもあります。

  • 17:30

    帰宅

    実家暮らしなので、家族でご飯を食べます。
    ご飯を食べた後はNetflixを見てゴロゴロして過ごします。「地面師たち」や「サンクチュアリ」など、話題の作品もチェックします。

  • 0:00

    就寝

  • 休みの日の過ごし方

    野球シーズンは友人と楽天の試合を見に行きます。
    シーズンオフはショッピングに行ったり、家でゴロゴロしたりして過ごしています。

  • わが社の自慢ポイント

    先輩方が優しく話しやすい。上司にも気軽に声をかけることができ、とても風通しのよい職場だと思います。
    また、ヨーロッパやオーストラリアなどでの海外研修制度もあります。

経営陣へのインタビュー

旅行業だけでなく、社会課題解決への取り組みにも尽力

代表取締役社長
中村 浩彰 さん

日本で一番の歴史を持つ旅行代理店である日本旅行。
そのグループ会社である日本旅行東北は東北に根差し、日本全国、そして世界のお客さまにとっておきの旅や体験を提供しています。
中村社長は「日本旅行は明治38年創業、来年で120周年を迎えます。最初はお客さまを伊勢神宮などにお連れする団体旅行がきっかけだったそうです。2015年頃からは地方創生ということで、地域にスポットが当たったり、地方にお客さまをいかに呼び込むかという流れに。私どもは、仙台市長とも台湾やタイを訪問し、仙台や東北に人を呼び込めるような仕組みづくりをしているんですよ」と話します。
近年では、社会課題解決のための道も模索しているそうで、「東日本大震災からの復興も今まだ道半ばという中で、能登半島の地震や豪雨災害もありました。災害だけでなく、東北には人口減や高齢化といった問題もあります。地球規模では温暖化などの問題がある中、旅行会社としても何らかのお手伝いができないかと、異業種、自治体、大学などの関係機関と手を携えながら、問題解決を模索しつつ事業展開をしています」とのこと。
全社員の半数を女性が占めることもあり、女性管理職の登用や男女問わずの育児休暇取得の推進など、女性が働きやすい環境づくりにも取り組んでいます。
最後に、中村社長は就活を控えた学生にこのようなメッセージを送ってくれました。
「もしかすると、何年後かには旅行会社が宇宙旅行を扱っているかもしれません。視野を広く持って、考えを凝り固めることなく、自分の可能性を信じて頑張ってください」。
地域、そして社会のために何かしたいと考えている学生のみなさん。旅行会社という選択肢も考えてみてはいかがですか?

企業情報

所在地
宮城県仙台市青葉区中央4-7-22 学校法人北杜学園中央6号館5階
電話番号
022-266-0071
従業員数
128名
2025年度新卒募集人数
7名
過去の採用実績
2024年新卒7名、2023年新卒5名
公式ホームページ
https://www.nta.co.jp/tohoku/dist/

学生の私たちも取材に同行しました

01

3年という節目の時期ですが、心境の変化はありますか?

入社当初は基本的に、希望した配属先に配属されるケースが多く、その後は半年に1度行われる面談で相談することが可能です。世間一般的には2~3年で転職を考える時期でもありますが、私は”ランドオペレーター”という事業にも携わらせていただいており、社員同士の雰囲気も私自身にあっている為、日々楽しく業務にあたっています

02

企画書や資料作成をしている中での材料の集め方や意識していることはありますか?

材料としては、先輩方の過去の資料を使用しています。組み合わせたり付け加えたりして現在のデータと比べ、分析しながら作成しています。データ分析をしていく中では”なぜ”を細かく詰めるようにしています。例えば、「なぜこのデータが必要なのか」「なぜこの分析結果になるのか」などちゃんとステップを踏んでこういった効果見込めるということをお伝えできるようにしています。

03

どんな先輩になりたいですか?

会社はすごく雰囲気が良く、優しい人が多いと思います。また、距離も近く相談しやすい環境です。今入社3年でこれからどんどん後輩が増えていく中で、後輩から気軽に声をかけてもらえるような先輩になりたいです。これまで留学した経験からより地元に愛着がわき、地元に根差している「日本旅行東北」で多くの経験を積み、成長していきたいです。

Interviewer

東北学院大学宮古璃歩奈 さん

中村様のお話を聞いていると常に”社会課題の解決”という言葉が飛び交っており、それに対する会社としての取り組みや”日本旅行東北”独自の研修制度に面白さを感じました。また、面接方法を臨機応変に対応してくださる姿勢やスタッフ同士の距離感が近いことに、”働きやすさ”を肌で感じることが出来ました。

Interviewer

宮城大学高橋陵央 さん

社長のお話を伺って印象的だったのは、学生として体験できることと社会人として体験できることは異なるため、苦手なことにとらわれず様々なことにチャレンジすることが大切ということです。私はあと半年で社会人になるので、この残りの学生生活を悔いなく満足のいく時間を過ごしていきたいと思いました。