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PERSON #79

社会福祉法人東北福祉会

せんだんの里

鈴木 克典 さん

Katsunori Suzuki

東北福祉大学 2023年入社

2024年度取材

実習で、自分の目指す介護福祉士像だと感じました

祖父が認知症になったことをきっかけに、介護福祉士という職業に興味を持ったという鈴木さん。明確な目標を持ち、東北福祉大学に入学しました。大学時代の実習で訪れた東北福祉会で、利用者に寄り添うその姿勢に感動し、入職を決めたといいます。社会人2年目の鈴木さんに、お仕事について伺います。

01

この業界・仕事を選んだ理由は?

祖父が高校2年生の時に認知症になって介護施設にお世話になりました。その中で、認知症という症状を持った方のお世話に興味を持ち、自分も高齢者の方、認知症の方の介護をしたいと思ったからです。

02

この会社を選んだ理由は?

大学在学時に実習で来させていただいて、「ここで働かない?」と誘っていただいたのがきっかけです。ほかの福祉施設にも実習には行きましたが、ここが一番自分の目指す介護福祉士像に合っていると感じたのも決め手になりました。

03

現在、どんなお仕事をされていますか?

利用者のみなさんの食事、入浴、排せつの介助など、日常生活のお手伝いをさせていただいています。介助については17名の利用者さん全員に行いますが、その中でも3名の利用者さんが自分の担当で、生活状況の記録やケアプランの作成をケアマネージャーさんと連携しながら行っています。

04

仕事のやりがいはどんなところに感じますか?

一般的な回答になってしまうのですが、利用者さんから感謝の言葉をいただいたり、ご家族の方から感謝の言葉をいただいたりすると、すごくやりがいを感じますね。

05

仕事で大変だと思うことは何ですか?

難しいと思うところも、やはり利用者さんとの関わりです。介助を拒否される方とかもいらっしゃるので、そういった方への対応は慣れてきてはいるものの、難しいと思います。拒否された場合は、そっとしておいて、時間が経ってまた声がけします。人と人との関わりなので、コミュニケーションをとらなくてはいけないのですが、自分自身、コミュニケーションがあまり得意ではないのもあって難しさを感じます。

06

最も心がけていることは何ですか?

日常の関わりをおろそかにしないことです。毎日声がけをしたり、介助をしているときも無言にならないようにしたり。それこそ世代が全く違うので、テレビでやっているニュースとかを話題にしたりとか、ご家族のお話をしていただいたりしています。

07

今後の目標を教えてください

まだ2年目で、ほかの職員さんと比べると技術不足を感じています。認知症の利用者さんと「何を話せばいいんだろう?」というようなこともあり、自分の実力ではまだ足りないという場面もあります。経験を積みながら、技術を高めていけるように日々の業務に取り組みたいです。

08

学生時代に役立った経験はありますか?

学生時代に基本となる正しい介助を学べたのはよかったです。介助や介護は何が正解かというのはないのですが、ベースとなる基本は仕事で応用できたと思います。あとは、中学から大学まで柔道をやっていて、ずっと体育会系で心身共に鍛えられたので、多少の厳しい環境には耐えられるかなと思います。

09

就活生にメッセージを

介護施設によって施設の方針や利用者さんとの関わりはかなり変わってくると思います。ですので、自分にあったところをしっかり選んで、就職してほしいと思います。

ある日のお仕事スケジュール

  • 5:00

    起床

    身支度をして、6:00には家を出ます。車で通勤していて、家からは1時間くらいかかります。

  • 7:00

    出勤

    利用者さんの朝食が来る時間なので、朝食介助を行います。

  • 8:00

    排泄介助

    朝食介助が終わったら、居室に戻る利用者さんは居室でリラックスしていただきます。この時間に排泄介助を行います。パッドの交換などをさせていただいています。

  • 9:00

    入浴介助

    入浴の介助を行います。日によって入浴される方が変わります。

  • 11:30

    休憩

    1時間の休憩で、この間に昼食を取ります。自分でつくったお弁当を持参しています。

  • 12:30

    午後の仕事開始

    12:30には利用者さんの昼食がくるので、昼食介助に入ります。
    そのあとはまた別の方たちの入浴介助。その後は利用者さんとお話をしたり、14:30にはおやつがくるので、おやつ介助です。

  • 16:00

    退勤

    帰宅途中にジムに寄ることもあります。

  • 19:00

    帰宅

    帰宅してからは夕食を食べてお風呂に入り、ゆっくりします。映画を見るのも好きなので、映画を見て過ごすこともあります。好きなジャンルは、ジャパニーズホラーです。

  • 0:00

    就寝

  • 休みの日の過ごし方

    冬場はスノーボードに出かけますが、それ以外のシーズンは家でゲームをして過ごすことも多いです。

  • わが社の自慢ポイント

    自分たちの施設は、利用者さんの“住居”なので、住所があるんです。そして、利用者さんとの関わりもまるで家族のようで仲がいい。利用者さんに寄り添う姿勢はすごいと思います。また、職員同士仲がいいのもありがたいですね。

経営陣へのインタビュー

ここは、従来型の特養とはまるで違う施設としてスタートしたんです

杜長(もりちょう)
中里 仁 さん

社会福祉法人 東北福祉会は、学校法人栴檀学園「東北福祉大学」の建学の精神、「行学一如」即ち「実践と理論は本来ひとつである」という考えを具現化するため1995年、宮城県仙台市に誕生しました。当時、福祉系の大学が社会福祉法人を設立すること自体、全国的にも稀でしたが法人設立の準備段階から3つの使命(①新たな福祉施設モデルの開発と発信②新たな地域福祉実践モデルの開発と発信③新たな福祉教育プログラムの開発と発信)を東北福祉大学から与えられ、様々な取り組みを29年間行って来ました。
限られた時間で法人全体についてご紹介はできませんが、仙台市内に「せんだんの杜」「せんだんの里」「せんだんの館」という3つの事業所(拠点)が在ります。加えて、石巻市桃生町に「せんだんの杜ものう」という事業所がありますので、宮城県内に合計4か所の拠点を有しています。「せんだんの杜」以外の他の3拠点は、高齢者へのサービスを中心に提供していますが、今日インタビューを受けている「せんだんの杜」は、高齢者へのサービスの他に児童福祉領域では保育園や児童自立援助ホームの運営、障がい者福祉領域では放課後等デイサービス、就労継続支援B型の運営を行っています。
東北福祉会の最大の特徴は、最初にお話しした3つのミッションを達成するために、開設当初から「ユニット・ケア」「逆デイサービス」「地域分散型サテライトケアー」と言った従来の制度や施設には無かった実践を行って来たことです。
また、東北福祉大学と共同し新たな福祉教育モデルの開発として、既存の国家資格取得の実習とは全く別の、「入学時から東北福祉大学の学生を東北福祉会の事業所(実践の場)で受け入れる」仕組、「臨床実学」の推進を行っています。
長くなりましたが、学生さんへのメッセージとしては「福祉の世界を目指す学生さんには、在学中に様々な領域の実践の場を体験して貰いたい!」ボランティアからでも良いので、「積極的且つ自主的」に行動して貰いたいと思います。
興味のある学生さんがいましたら是非、東北福祉会の見学のアポイントを取ってみて下さい。

企業情報

所在地
宮城県仙台市青葉区国見ケ丘6丁目149-1
電話番号
022-303-0086
従業員数
530名
2025年度 新卒募集人数
12名
公式ホームページ
https://www.sendan.or.jp/
採用ページ
https://www.sendan.or.jp/recruit/

学生の私たちも取材に同行しました

01

人には負けない点は何ですか?

「人を思いやる気持ち」はどの社会人にも負けない自信があります。
利用者の方々とのコミュニケーションを積極的に行うことと、それを常に欠かさないということを意識しています。天気やご家族のこと、テレビの内容などといった世間話をし、利用者の方々に寄り添って距離を縮めています。思いやりを持って接することで、利用者の方々に信頼してもらいたいです。

02

学生時代と社会人とのギャップはありますか?

社会人になると上下関係が学生時代よりもはっきりしてくるため、アルバイトの様に学生気分で会社に勤めることはなくなりました。
改めて先輩社員の話をちゃんと聞くこと、自覚を持って行動するように意識しています。

03

自宅で勉強していることなどはありますか?

大学時代の講義や研修期間中等でおむつのあて方や介護に関しては学んでいましたが、改めて教科書やノートを見返し、動作が合っていたかどうか、不安カ所を取り除くために改めて照らし合わせるということを常にしています。

Interviewer

東北学院大学山田 尊仁 さん

今回取材に同行させていただき、杜長の中里さんと鈴木さんお二人の共通点は「人を助けたい」「人の役に立ちたい」という強い気持ちがあることだと感じ、つまりそれが介護の仕事で重要なことであると学びました。
また、お二人の人生観を僅かかもしれませんが、お聞きすることができたのが面白いと感じました。

Interviewer

東北学院大学宮古 璃歩奈 さん

今回、私の中での社会福祉のイメージが大きく変化しました。
施設内はA棟B棟のような区切りではなく、番地等を使用し利用者様の居住区として確立されておりました。
働いているみなさんの人柄や施設内の仕組みを含め、とても風通しの良い環境なのだと肌で感じました。