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PERSON #76

アクアビット・ファクトリー株式会社

神藤 ルリ さん

RURI SHINDO

東北福祉大学 2024年入社

ご利用者さんが「どう生きたいか」を考えながら仕事をしていきたい

自らの経験から「生活に困っている人の助けになりたい」と、福祉の道を目指したという神藤さん。
東北福祉大学では社会福祉学科を専攻し、医療福祉を学びます。社長との1on1の会社説明会、そしてインターンで「ここで働きたい!」と思ったという、神藤さんにお仕事について伺いました。

01

この業界・仕事を選んだ理由は?

もともと医療福祉に興味があったこと、母が病気になって急に仕事ができなくなり、今後生活をどうするかという話が家族の中で出ていた経験から、生活に困っている人の手助けをしたいと思ったからです。
医療系に進むか、福祉系に進むかを考え、相談員、医療ソーシャルワーカーを目指そうと思い、東北福祉大学に行きました。

02

この会社を選んだ理由は?

3年ぐらいは介護の現場を積んでから相談員という流れが多いのですが、社長との1on1の説明会で「研修は確かに数ヶ月位あるけれど、 早い段階で相談員の仕事もして、相談員としての技術も高めてほしい」とお話しがあり、私の「早く相談員になり技術を習得したいという人生プラン」に沿っているなと思ったのがまずひとつありました。
もうひとつは、インターンシップに参加した際、スタッフの方2、3名とじっくりお話をする機会があり、なんだか初めてな感じがしなかったんです。それで、「ここで働きたい」と、自分の中でビビビときました(笑)。

03

現在、どんなお仕事をされていますか?

入社して3カ月間は研修があり、介護業務として、食事の準備、食事や排泄の介助などを行っています。
徐々に相談員としての対応も行っていて、ご利用者さん、ご家族さんへの対応や、外部機関との電話対応、見学説明を行っています。
他にも、ご新規様より利用の相談があった際に、実態調査というものを行い、身体状況の確認とともに、受け入れが大丈夫かどうか判断を行います。
相談員は、ご利用者さんがどのように生活したいかを考える仕事だと思っています。

04

仕事のやりがいはどんなところに感じますか?

ご利用者さんの中には、認知症が進むに伴いコミュニケーションを取るのが難しくなってくる方がいます。笑顔が少なくなってきてしまったり、たわいもない会話が難しくなってきたりするのですが、そんなご利用者さんが雑談をしている時に、笑う瞬間があり、「ああ、笑った~!」って。そういう表情が見られると嬉しいし、自分の相談員としての技術、会話やコミュニケーション能力が付いてきたのかなと感じられる瞬間です。
また、デイサービスもやっているので、帰宅したご利用者さんのご家族さんから、「自宅へ帰ってくると楽しかったっていうんです」とおっしゃっていただいた時は、嬉しかったです。それがやりがいに繋がっています。

05

仕事で大変だと思うことは何ですか?

コミュニケーションです。認知症が進んでしまうと会話が難しくなるケースがあります。
その場合ご利用者さんが何を望んでいるのか、何を伝えたいのか理解が難しい時があります。ご利用者さんも1人ひとり違うので、それぞれに合ったコミュニケーションは、やっていてとても難しいなと感じています。

06

最も心がけていることは何ですか?

ご利用者さんが何を一番に求めているのか、どう過ごしたいのかを考えるようにしています。
コミュニケーションを取ることが難しいご利用者さんについては、ご家族さんから聞き取りをします。
生活歴、 職歴、今までどういう状況で生活してきたのかを聞き取るだけでも、どう過ごしていきたいのかが見えてくるのかなと思っています。

07

今後の目標を教えてください

相談員として、ご利用者さんがどう生きていきたいかを考えながら支援をしていきたいと思っています。
どう生活したいか、どのように最期を迎えたいか、ご利用者さんの希望が一番ではないかと思っているのですが、病気の進行に伴いご自身では伝えられなくなってきてしまうこともあります。
入院中の方であれば、一緒に会議に参加させていただき、早期段階から関わり、ご利用者さんがご自身の最期をどう生きたいか、しっかり支援したいと思っています。

08

学生時代に役立った経験はありますか?

実習が一番自分の糧になりました。
知識も増えるし、どういうふうにご家族さんやご利用者さんとコミュニケーションを取っていったらいいのか、どう対応していったらいいのかについて非常に勉強になりました。
また、 病気の知識も自ずとついてくるので、専門用語も困ることが少なく役に立ったと思っています。

09

就活生にメッセージを

私も悩んだのですが、自分が何をしたいかが一番大事だと思います。
一言で福祉といっても幅広くて、何が自分のしたいことなのかが分からなくなることがあります。
私は実習を通して「私がやりたいのは病院ではないかもしれない」と思ったので、いろいろな機会や経験を活かして、何が自分に合っているのか、何がやりたいのかを明確にして探してほしいと思います。

ある日のお仕事スケジュール

  • 6:15

    起床

    朝食をゆっくり取りたいので、早めに起きます。ごはんやパンではなく、ヨーグルトにバナナやシリアルなどをまぜたりするのが多いです。
    電車通勤で最寄り駅から徒歩10分位で到着。電車ではInstagramをチェックしたりしています。

  • 8:10

    出社

    始業は8:30ですが、このくらいの時間にいつも到着して準備を始めます。

  • 8:30

    始業

    ご利用者さんの見守り業務、事務作業を行います。
    施設の1階は看護小規模多機能、2階は住宅型有料老人ホームになっているので、他のスタッフが入浴介助をしている間にご利用者さんの見守りや、合間に相談員としての電話対応などを行っています。
    その時々で入居者数は違いますが、デイ(通い)やショートステイ(泊まり)などもあるので都度対応しています。

  • 12:30

    昼食

    スタッフ同士交代で食べます。
    手づくりのお弁当を持って行っており、1階フロアの緑の芝が敷かれているスペースで食べることが多いです。
    ご利用者さんが食事をするスペースが目の前なので、一緒にテレビを見ながらわいわいと過ごして、楽しいランチタイムを過ごしています。
    先日は、高校野球宮城県予選の決勝戦を見て、みんなで盛り上がりました。

  • 13:30

    午後の作業

    引き続き見守りなどもしながら、事務作業や電話対応をメインで行っています。
    実態調査や見学対応などを行うときもあります。

  • 17:30

    退勤

    残業はなく、定時で帰ります。
    休みの前の日などは友達とご飯に行きます。
    休みの日にご飯を作り置きしているので、平日はそれをレンジで温めて食べながらゆっくり過ごしています。

  • 23:30

    就寝

    寝るまでの時間は、主にYouTubeを見て過ごしています。
    くれいじーまぐねっとや、韓国も好きなので韓国系のYouTubeを、ご飯を食べながら見たりしています。

  • 休みの日の過ごし方

    休みの日は、1週間分の食事を作り置きしているので買い出しに行ったり、掃除や洗濯などの家事をしたり、最近は友達と遊びに行ったりすることも多いですね。
    2、3日休みが続くような時は、福島の実家に帰って過ごすこともあります。

  • わが社の自慢ポイント

    6月末に総会があり、弊社3事業所が集まり、親睦会を行いました。そういった社のイベントもありますが、ご利用者さんも含めたイベントも多いかもしれません。
    先日も、地域の皆さまとご利用者さんと一緒に夏祭りを開催しました。

経営陣へのインタビュー

もっと未来を語れるような世の中をつくっていけたら

代表取締役
蓬田 裕樹 さん

仙台市で高齢者福祉施設、医療介護施設を運営しているアクアビット・ファクトリー株式会社。
認知症のグループホームをスタートとし、現在は包括ケアステーションと称する、高齢者のみなさんが「泊まれて、 通えて、 来てくれる(訪問看護・介護)」の複合型施設を2拠点運営。来年の4月1日に3拠点目がオープンする予定です。
蓬田代表は「もともと自分はグループホームを長年やっていて、介護ではかなりの自信がありました。
そんな中、祖父が脳梗塞で倒れ、数年間叔母が在宅介護をしていたのですが、最後は体調が悪くなり、病院に入院して衰えていく身体を見ながら、看取るというよりも、もう指くわえて見ているしかなくて。叔母の家に帰るという話も出たのですが、帰っても叔母は不安だという。叔母の不安を解消できず、祖父は亡くなりました。その悔しさもあって、やっぱり医療は大事だな、と。
それで、介護・医療・住まいが一体的に提供される複合型サービス事業所をやろうと思ったんです」と話します。
今後のビジョンについて伺うと「病気になったから、障害を負ったから『そうするしかない。その施設に入るしかない』ではなく、こういうサービスを使うことで、もっと未来を語れるような世の中をつくっていけたら」と教えてくれました。
そして、女性活躍推進に関しては「子育てと仕事の両立支援として“子育て出勤”を歓迎しています。女性で役職者を担っている方も複数います!」と話してくれました。

最後に就活生へのメッセ―ジを伺いました。
「とりあえず飛び込んでみるといいと思います。たとえば、最初の就職でうまくいかなかったとしても、それが必ず次の経験に活きてきて、人生が必ず深まるし、選択肢が広がる。その時は苦しくてもうダメだと思うこともあるかもしれませんが、ぜひ飛び込んでみてください」。

「誰かの役に立ちたい」との思いから、介護の世界で働くことを考えている学生のみなさん。ぜひアクアビット・ファクトリー株式会社にぜひ飛び込んでみてください。

学生の私たちも取材に同行しました

01

どうして仙台で働こうと思いましたか?

大学進学をきっかけに仙台に来て、生活しやすいと思ったからです。
交通の便が発達していて実家のある福島にも帰りやすいという点も魅力に感じました。
また、仙台には自分のやりたい相談員の仕事が多く、自分の想い描いているキャリアを歩むことができると思ったからです。

02

休みの日に何をしたいですか?

旅行に行くことが好きで、大学時代に国内、海外問わずよく旅行に行っていました。
社会人になり、大学生の頃よりも使えるお金が増えたので、「次どこ行こうかな」と日々考えて、仕事のモチベーションをあげています。

03

今後旅行先として行ってみたい場所はどこですか?

沖縄にもう1度行ってみたいです。
今年の2月と3月に2度沖縄へ行ったのですが、まだ寒かったこともあり、シュノーケリングができませんでした。
なので、もう一度沖縄に行って綺麗な海を生で見てみたいです。

Interviewer

東北学院大学宮古 璃歩奈 さん

介護やリハビリ等のみならず医療も提供する企業に初めて出会うことが出来ました。現代のニーズに合致し、ご利用者さんやそのご家族さんの信頼のみならず、職員の信頼と職員の発想や可能性を抑え込まない環境だということを感じ取ることが出来ました。

Interviewer

宮城大学高橋 陵央 さん

取材を通して、神藤さんの親しみやすい人柄やコミュニケーション力、仕事に対する姿勢を知り、自分の親がもし施設に入ることになるならば神藤さんであれば安心して任せることができると思いました。
高齢者の方とお話をするとき、相手が何を話したいかをじっくりと待つ姿勢がすごく重要だというのが印象的でした。