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PERSON #72

東北放送株式会社

報道制作局 テレビ制作部

谷内 里咲 さん

RISA TANIUCHI

宮城教育大学卒業 2022年入社

2023年度取材

だれかの「きっかけづくり」をこの仕事でできたら

仙台出身で、仙台が大好きな谷内さんが選んだのは、地元メディア企業である東北放送。子どものころにあこがれたアナウンサーと一緒に仕事をすることが叶った、谷内さんに仕事について伺いました。

01

この業界を選んだ理由は?

私が通っていた大学は教育に関して専門的なことを学ぶ学校だったのですが、もともと先生になりたくて入学したというよりは、小学校の先生なら国語も音楽も勉強できて、視野が広がるなと思い入学しました。大学卒業後、学んだことを社会で活かしたいと思った時に、自分が元々テレビっ子だったということと、色々なジャンルの番組に携わることに勉強した経験が活かせるのではないかと考え、この業界を選びました。

02

この会社を選んだ理由は?

小学校の頃に、tbcこども音楽コンクールに出場したことが自分の中で大きな出来事でした。コンクール自体も楽しかったのですが、その時に司会をしていたのが今もtbcに在籍している大久保アナウンサーでした。コンクールが終わり、日常生活でふとテレビを見る際に「あ、大久保さんが出てるからtbcを見よう」という気持ちになっていることに気がつきました。今思えば、コンクールをきっかけになんとなくtbcを見たいという気持ちがどんどん大きくなっていました。この経験から、そういった「繋がり」、「きっかけ」づくりになることをtbcでしたいと思ったんです。当初はコンクール事業やイベント事業など、テレビではない部分でテレビに興味を持ってもらえる部署を希望していたのですが、テレビ制作部配属になり、実際に番組制作に携わることになって、やはり最初にテレビの中を知らなければいけなかったなと実感しました。自分は今ディレクター業務を行っているのですが、 一つの番組が放送されるまでに、カメラマンやアナウンサーはもちろん、それ以外の部分でいかに様々な役割の人が関わっているか、取材先も含めてどれだけ多くの人が携わっているかという事を知り、よりテレビのことを知りたいと思うようになりました。

03

現在、どんなお仕事をされていますか?

今は主に、朝放送している「ウォッチン!みやぎ」のフロアディレクター、天気のディレクター、「ひるまでウォッチン!」というお昼の生放送番組のフロアディレクターを担当しています。レギュラー業務として「ひるまでウォッチン!」の中で毎週金曜日に放送している音楽ランキングのコーナーも担当しています。フロアディレクターは、放送中に尺を出したりカンペを出すなどして番組を無事に進行させる業務です。リハーサルをして演出の部分をみなさんと相談して決めることも業務の一つ。また、私はVTRのディレクターも行っているので、取材先の決定、取材、編集を行い、自分が担当したVTRが放送される日には演者にコメントしてもらいたいポイントを伝えるところまで行っています。また、中継に出たりもします。今日も午前中に山形へ行ってきました。1年目からいろいろな業務に携わっています。

04

仕事のやりがいはどんなところに感じますか?

自分が心を込めて作ったものがテレビで放送される、というところに一番のやりがいを感じます。今はインスタ、XなどSNS上で自分の作ったものをアップすることは簡単ですが、やはりテレビで放送されるということは重みが違うなとすごく感じています。自分が取材した人たちの意図を汲んで編集し、心を込めて作ったものが放送されるということは、やはりすごく嬉しいです。また、放送を友達や家族が「見たよ」と言ってくれたり、自分が手掛けたものを見てもらえるというのは、親孝行にもなるかなと思っています。特に祖母がすごく喜んでくれるので、そういったこともやりがいに繋がりますね。

05

仕事で大変だと思うことはどんなことですか?

ディレクターの業務は、最初から最後まで責任をもって情報を届けなければならないので、いざ放送されるまではずっとドキドキしています。また、特番などが続いた時に体調を崩してしまったこともあります。春先に行っている桜まつりのメインディレクターとして、番組の構成を考えたり生中継をしていたりと色々バタバタしていた時に気管支炎にかかってしまい、なかなか治りませんでした。仕事は忙しいしもっと頑張りたいけど、体がついていかない、というのでもどかしさを感じました。しかし、大変だという気持ちよりも、いろいろな経験ができているなと感じることの方が多いかもしれません。自分はもともとインドアなので、例えばバーベーキューで火起こしを1からやる等、この仕事をしていなければできなかったであろう経験ができているので、意外と自分に合うもの等の発見があるなと感じています。

06

今後の目標を教えてください

宮城県の魅力を、VTRを通じてもっとしっかりアピールできればと思っています。自分はずっと宮城県に住んでいたのにも関わらず、知らないことも多いということを実感したので、もっともっと県内のことを知ってもらいたい。特に、宮城のいいところをもっと県内の人々に伝えたいと思っています。

07

学生時代の経験が役立ったことはありますか?

中学校から大学まで一般団体のマーチングバンドに所属していたことです。年上の方々と一緒に活動することで、音楽のスキルはもちろん、大人の方と接して様々なことを教わりました。学校の部活ともまた違う経験ができたと思います。さいたまスーパーアリーナで行われた全国大会に出場できたことも、自分の自信になりました。何かひとつでも、胸を張って言えるような経験があるということはいいことなのではないかと思います。また、就活を機にやりたいなと思ったのは、TOEICですね。もちろん点数が就活に活かせるという部分もあると思いますし、それが課されている企業もあると思うのですが、 大学生が集中して自分のためにしっかり勉強する機会って実はそんなにないので、そういった努力する経験というのも大切なのではないかと思います。

08

就活生にメッセージを

就活が進んでいくと周りで「何次試験に通った」「ここの内定をもらった」といったような話が聞こえてきて、いろいろ過敏になってしまうことも多いと思いますし、 面接でも緊張すると思います。私も最初はすごくドキドキしていたのですが、 結局は、人と人との会話だと思うので、なにか聞かれたら会話だと思って嘘をつかず、自分が思っていることを素直に答えればいいのではないかと思います。

ある日のお仕事スケジュール

  • 6:30

    起床

    歯を磨き、顔を洗い、朝ごはん食べ、身支度をして家を出ます。ディズニーが大好きなので音楽を聴きながら電車通勤、仙台駅でバスに乗り換えて出社します。

  • 8:30

    出社

    即業務スタート。9:00からディレクターとして担当している「ひるまでウォッチン!」の打ち合わせをします。終わり次第リハーサルをして、9:55から番組スタート。打合せから55分で番組が始まるので、バタバタとしています。番組終了後は、セットなどの片づけをして、制作部とアナウンサーで反省会を行います。

  • 12:00

    お昼

    番組の反省会が終わったら昼食を食べます。社食で食べることが多いです。黙食と決まっているので、みんなでわいわい、というよりは一人で社食に行って、ババっと食べてまた即業務に戻ります。午後から取材先に出ることもあるので、昼食は自分のタイミングでとります。

  • 13:00

    午後の業務

    日によりますが、取材先に打ち合わせに行ったり、ロケに行ったり、取材してきた素材の編集作業を行ったりしています。まだ2年目で、編集に時間がかかってしまうことも。完成したVTRはプロデューサーにチェックしてもらって、修正します。

  • 16:30

    退社

    編集作業で19:00位までいることの方が多いですが、本当になにも仕事がなければこの時間に退社します。帰宅後は、家族仲が良いので、家族だんらんの時間。割と家族全員がリビングに集まって、テレビを一緒にみたりして過ごしていることが多いかもしれません。給料日の帰りには、大好きなフルーツタルトを家族の分まで買って帰って(いたがきが好き)、家族みんなで食べます。リビングでテレビを見ながら家族でフルーツタルトを食べている時間は、自分にとって最高に幸せな時間です。

  • 24:00

    就寝

  • 休みの日の過ごし方

    平日は毎日番組があるので基本土日が休日です。しかし、休日に番組や取材が入ることもあるので、その場合は出勤し、その分は振替休日で休みます。休みの日は、高校や大学の友達と仙台駅前でぶらぶらしたり、カフェ巡りをしたり。場所は決めず、ちょっとこぢんまりとしているようなカワイイカフェを見つけては入ってみたりしています。

  • わが社の自慢ポイント

    意外にも、弊社は若い世代でいうと女性が多いんです。とても親しく話せますし、他部署の人たちとも楽しくコミュニケーションが取りやすい環境です。そんな若手女子社員で、社が行うイベントで盛り上がったりすることも。例えばtbc夏まつりなどでは、若手社員が事務局となって社員をグループ分けしてフォトスポットを考えたり、オリジナルの吹き流しを作ったり、若い世代獲得に向けたSNS発信をしたりと、総力を上げて盛り上げます。社内イベントではありませんが、そういったことで楽しんでいたりします。

経営陣へのインタビュー

大きな転換期。デジタルにも目を向けて、事業を行っていきます

営業局次長 兼 テレビ部長
鵜川 明一 さん

2024年、ラジオ開局72周年、テレビ開局65周年を迎える東北放送株式会社。鵜川局次長は、「弊社は番組制作、放送をメインに、事業部という部門で各種イベント、コンサートなども行っています。ほかにも、荒井にある土地で太陽光発電の事業や、住宅展示場の事業なども行っています」と、放送だけにとどまらない事業を行っていることを教えてくれました。
また、「とにかく地元の人に有益な情報を届けるというのがベースにあります。その中でも宮城県は東日本大震災を経験していることもあり、その復興と震災の記憶が風化しないようにということも心掛けて、番組を制作しております」と、地元だからこその番組づくりを心掛けていると話します。
インターネットの普及によって、ラジオやテレビを取り巻く環境も大きく変わりましたが、鵜川局次長は「デジタルの広告なども出てきて大きな変革の時期にありますので、そういったところにも目を向けながら会社としても事業を運営していく必要があります。例えば自社のSNSなどでも、支持されるようなもの、見てもらえるものを構築していかないといけないと思っています」と。
実は鵜川局次長は、人事部にいたこともあるのだとか。学生の面接にあたっては「志望動機をお聞きするんですが、そこがはっきりしない人がいるんですね。そこはちゃんと考えてきてほしいなと思います」とアドバイス。
そして、最後に就活生へのメッセージを伺うと「地域を一緒に、仙台、宮城を一緒に盛り上げてくれる、盛り上げたいと思ってくれる学生さんの応募を待っています。ぜひ一緒に宮城を盛り上げましょう」と笑顔で語ってくれました。

企業情報

所在地
仙台市太白区八木山香澄町26-1
電話番号
022-229-1111
従業員数
155名
2024年度
新卒募集人数
未定
過去の採用実績
東北大学、宮城教育大学、立教大学、聖心女子大学、関西大学、日本大学(2023年4月入社実績)
公式
ホームページ
https://www.tbc-sendai.co.jp/07whats/recruit/

学生の私たちも取材に同行しました

01

入社前と比べて成長を感じているところはありますか?

入社してからは、自ら行動することの大切さを学びました。仕事では、ディレクターとして自分がやりたいことを自ら積極的に発言し、様々なことを進めていかなければなりません。今はまだわからないことも多いですが、その度に先輩から教えてもらい吸収しています。そのため、こういった仕事を重ねるごとに、自発的に進める力はついてきたと思います。

02

学生時代と社会人とのギャップはありましたか?

社会人になると、忙しくて友達と会えなくなるのではないかと心配していたのですが、忙しい中でも予定を合わせようと思えば合わせられるというのが良い意味でギャップを感じました。大学生のときは大学へ行くと知り合いがいるのが当たり前ですが、社会人になると友達は約束しないと会えなくなります。忙しくても会いたいと思える友達の存在はとても大切だと感じます。会った時に、別の業界で働く友達の話を聞けるのも新鮮です。

Interviewer

東北学院大学輕部知紘  さん

谷内さんの「宮城愛」や「テレビ愛」がとても伝わりました。仕事を通して、自分が宮城をあまり知らなかったという気づきを得て、それをテレビだからこそ伝えていきたいという想いのもと働いていることを知り、宮城の大切さとお仕事に対する誇りを感じました。自分自身の仕事の向き合い方について、考えさせられました。

Interviewer

宮城学院女子大学 川島和佳乃  さん

谷内さんのお話を聞いていると、テレビを通して宮城の魅力を多くの人に知ってほしいという熱意が伝わってきました。鵜川さんの「わからないことがあっても素直に教わって、まずやってみる人には仕事がまわってくる」というお話が印象的でした。私も社会人になる上で、素直な気持ちを持って人と接していきたいと感じました。