PERSON #24
株式会社仙台三越
婦人雑貨部門 ファッションパーツ
尹 倩 さん
SEI YIN
東北大学卒業 2019年入社
2019年度取材

仙台三越の日本一のサービスに
感動して、就職を決意
中国四川省の出身で、東北大学進学のために
来日したという尹 倩(いん せい)さん。
学生時代の感動経験から、老舗百貨店
「仙台三越」への就職を決め、現在は婦人雑貨部門で接客のお仕事をしています。
そんな尹さんにお仕事のこと、
そして中国との違いなどを伺いました。
中国から東北大学に
進学したのはなぜですか?
東北を舞台にした「リトル・フォレスト」という日本映画が大好きで、すごく東北に来てみたかったんです。国立大学希望でしたので、東北大学に進学を決めました。
この会社を
選んだのはなぜですか?
日本に来たばかりのころ、仙台三越でよく買い物をしました。その時にみなさんがとてもやさしくしてくださって、私は「これこそ日本一のサービスだ」と、とても感動したんです。また、私が将来帰国することがあるとして、「日本から何を持ち帰ることができるだろう」と考えたときに、「この素晴らしいサービスしかない」と思ったんです。それで、仙台三越へ入社したいと考えました。
どんなお仕事を
されていますか?
婦人雑貨の部門で、販売のお仕事をしています。また、最近はインバウンドのお客様も多いので、外国からのお客様の対応も担当させていただいています。また、商品の仕入れや催事の準備などもしています。
仕事のやりがいは
どんなところに感じますか?
お客様からの「ありがとう」の言葉です。特に「何か贈りたいけれど、どうしたらいいでしょう」と相談してくださるお客様に対して、ご予算や贈るお相手についてお伺いし、商品を提案させていただいたとき、「ありがとう」といわれ本当にうれしかったです。

お仕事で大変だと
思うことは何ですか?
敬語が苦手であまり話せなかったので、最初は大変でした。でも、先輩社員や一緒に働く販売員の接客を見て、徐々に覚えていきました。
目標を教えてください
百貨店の質の高いサービスを身につけたいと思っています。また、販売だけでなく企画にも関わりたいと考えています。例えば顧客分析、商品分析などについても勉強し、もっと楽しい売り場をつくりたい。いままでにない体験をお客様にしていただいて、買い物だけではなく、イベントやワクワクドキドキするようなお店づくりをし、「見に来たい」「友達を連れていきたい」と思ってもらえるような仕事をしたいです。
学生時代に役立った
経験はありますか?
アルバイトです。中国の大学に在学中に伊勢丹で働いていたのですが、日本語の説明書を読み、商品の使い方についてお客様にご説明して感謝されたときに、やりがいを感じました。その時に感じたやりがいが、今の仕事につながっていると思います。
中国と日本の違いは
どんなところに感じますか?
中国人だからというわけではないかもしれませんが、私はものをハッキリ言うタイプなんです。社長との懇談会で「何か意見はありますか?」と聞かれたときにも、遠慮がちな同期たちの空気も気にせずいろいろ言ってしまって驚かれました(笑)。
就活生にメッセージを
自分の本当に好きなことを見つけて、一生の仕事を見つけてほしいです。また、自分のプライベートな時間も大切にして、うまく気持ちを切り替えて生活することがおすすめです。

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7:00
起床
朝食を作って食べて、洗濯物も済ませます。徒歩通勤です。
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9:15
出勤
着替えて売り場に向かい、お客様をお迎えする準備をします。
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10:00
開店
お客様の接客対応をします。
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12:00
昼休憩
社員食堂で食べています。もう少しメニューが増えるとうれしいなと思います(笑)。
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13:00
午後の勤務
接客のほか、品出しなどを行います。
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18:25
退社
家にまっすぐ向かって、晩御飯を作って食べます。夕食後は、資格の勉強をします。今は、TOEICの勉強に注力しています。
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22:00
就寝
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休みの日の過ごし方
料理をするのが好きなので、朝市で野菜や果物を買ってきて料理をします。私は四川の出身なのですが、仙台には四川料理を食べられる場所があまりないので、調味料を中国から持参して、自分で作るようにしています。友人を招いてパーティーをすることもあるんですよ。そのほかは、映画を見に行ったり、カフェで資格取得のための勉強をしています。
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わが社の自慢ポイント
仙台青葉まつりで、「すずめ踊り」に参加しています。それまでも「すずめ踊り」を見たことはありましたが、まさか自分が参加することになるとは思いませんでした。また、金蛇水神社祭典にも参加し、初めてお神輿を担ぎました。


地元企業として、
これからもできることを
代表取締役社長 山室 隆 さん
昭和8年(1933)に開店した「仙台三越」は、仙台の街なかのランドマークとして市民に親しまれている老舗百貨店。全国に「三越」「伊勢丹」を展開する三越伊勢丹ホールディングスのグループ会社として、現在、宮城県および山形県で小型店を含む8店舗を展開し、上質な商品とサービスを提供しています。山室社長は「お客様に満足いただく。三越の暖簾を背負って商売をしておりますので、期待に応えられる商品を取りそろえております」と話します。
2013年にリニューアルし、大きな話題となった地下食品売り場では「本館ではお菓子や嗜好品などのギフト、定禅寺通り館では総菜やグローサリーのデイリーと分けていて、またお客様のライフスタイルにより和菓子、洋菓子、和酒、ワイン・洋酒で販売場所を分けています。こうした売り場のアイデアはすべて従業員のみなさんからのものなんですよ」と教えてくれました。
2017年からは、東北の逸品を集め、その生産者が直接お客様とふれる機会となる「むつめくTOHOKU」を主催。山室社長は「震災以降、東北のいいものを紹介してきましたが、単発になっていました。ですので、それを継続的、定期的に行って東北を応援するべく始まったのが、この『むつめくTOHOKU』です。地元の企業として、これからもできることを続けていきたいと思います」。
これからも、仙台というまちのシンボルとして、「仙台三越」は人々が集い、楽しみ、安らぐことができる場所であり続けることでしょう。

- 所在地
- 仙台市青葉区一番町4-8-15
- 電話番号
- 022-225-7111(代表)
- 従業員数
- 約500名(2020年1月現在)
- 2020年度
新卒募集人数 - 5名
- 過去の採用実績
- 東北大学・宮城大学・東北学院大学・東北福祉大学・宮城学院大学 他



東北学院大学青柳 康平 さん

「社会人になってからも勉強は続く」という社長の言葉が印象に残りました。以前この取材に参加させていただいたときに、自分の知識の浅さにハッとさせられたんです。それ以来、自分の専攻にあまり関係のない書物も読むようになったのですが、やはり社会人になってからも学んでいくことが大事なんだと改めて思いました。


東北学院大学上野 優樹 さん

社長とお会いして、地元企業としていろいろなことをしていることを伺えたのがよかったです。僕は仙台での就職を希望しているのですが、中国から来た尹さんが仙台が好きで仙台で働いているように、もっと仙台を好きになって仙台で働きたいという学生が増えればいいなと思いました。
