PERSON #65
株式会社ここみケア
ここさいむら泉・リーダー
今間 椋子 さん
RYOKO KONMA
赤門鍼灸柔整専門学校 2020年入社
2023年度取材
利用者さまやご家族の感謝の言葉がやりがいに
高校時代の経験からスポーツ選手の役に立ちたいと柔道整復師の専門学校へ進んだ今間さん。その後、接骨院での勤務を経て、介護の世界へ。「すべてが初めて」だった介護の仕事について「心から楽しいと思える」という今間さんに、仕事について伺いました。
この業界を選んだ理由は?
私は、高校生のときにバスケットボール部でマネージャーをしていました。ケガをした選手を間近で見て、「私が何か手伝えることはないかな」と思いましたが、そのときはただ気持ちに寄り添うことしかできませんでした。それで、実際にケガをサポートできたらと思い、柔道整復師の資格を取得できる専門学校への進学を決めました。卒業後は接骨院で働いていて、一度退職したことを機に柔道整復師を辞めようと思ったんです。でも、「ここみケア」で「機能訓練指導員」を募集する求人を見て、「もう一度柔道整復師としてやってみよう」と思いました。
この会社を選んだ理由は?
前職の接骨院を辞めて、新しい仕事を探す中で見つけました。最初は「機能訓練指導者」として、柔道整復師の資格を活かして利用者さまのリハビリを行っていましたが、現在は利用者さまの生活の介助を行っています。
現在、どんなお仕事をされていますか?
実はもう、機能訓練指導員の仕事はしていなくて、介護のお仕事をしています。利用者さんとのコミュニケーションを重ねていく中で、利用者さんを生活面で支える方が私には向いているのではないかと考えたんです。入浴や排泄、レクリエーションや食事などの介助をしています。私にとって介護は初めてのことでしたが、直属の上司が丁寧に教えてくださって。今年、介護福祉士の資格を取る予定です。
仕事のやりがいはどんなところに感じますか?
このお仕事は、感謝されることがすごく多いんですよね。こんなに直接「ありがとう。助かったよ」と言ってもらえる仕事はないんじゃないかなと思っています。介護の仕事だからこそ感じられることがすごく多いんです。利用者さんだけではなく、ご家族の方からも「ありがとうございます」と直接感謝の気持ちを伝えていただけるので、「自分がやっていることは間違いじゃない」と思えます。
仕事で大変だと思うことはどんなことですか?
私が今いる事業所では、要支援1から要介護4まで様々な方がいらっしゃるので、その方々のニーズに合わせてケアをしていくことは気を付けています。あとは、認知症の方もたくさんいらっしゃって、認知症の方は日によってケアが変わるんですね。昨日はこのケアでよかったけど、今日はこのケアはちょっとまずかったかな、とか。日によって状態が変わるので、ほかの職員と話し合って決めています。
印象的だった利用者さんとのエピソードはありますか?
特に「この方」というのはないのですが、レクリエーションが印象に残っています。私が入社してからはずっとコロナで、外部から人を呼ぶことができなかったため、私たち職員が踊りを踊ったりマジックを披露したりしたんですね。一生懸命練習して、実際に披露したときに泣いてくださる方がいて。そのときは、「頑張ってよかったな」と思いましたね。
今後の目標を教えてください
もっともっと信頼されるリーダーになりたいと思っています。利用者さんだけでなく、職員からも信頼されるようなリーダーになりたいです。あとは、もっと経験を積んで、今度は主任を目指したいです。
学生時代の経験が役立ったことはありますか?
学生時代は、接骨院や居酒屋でアルバイトをしていました。上下関係を学んだり、コミュニケーションをとるいいきっかけになったと思うので、アルバイトで社会経験ができてよかったと思います。
就活生にメッセージを
私は大学には通ってないので、大学生のような就職活動っていうのを経験したことがないのですが、自分の得意不得意がわかっていれば、ある程度就職先を絞り込みやすいのかなと思います。私は、人と話すことが好きだったので、人と関わる仕事に就きたくて。今こういう介護の仕事に就いていて、今の仕事がすごく好きですと心から言えます。なので、専攻していることに関係なく、自分の好きなことを探してもらえたらいいのかな、と思います。
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6:00
起床
スイッチが入るまでに時間がかかるタイプなのでコーヒーを飲んでゆっくり準備します。
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7:20
出発
車で事業所まで出勤します。
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7:40
出勤
朝のお迎えが8:00から始まるので、その準備を行います。
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9:30
事業所に到着
利用者さんをお迎えに行き、事業所に戻ってきます。利用者さんが血圧などのバイタルチェックを受けた後、入浴や運動の介助を行います。
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12:00
食事介助
利用者さんのお食事の介助を行います。
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14:00
午後の勤務
イベントカレンダーに沿って、レクレーションを行います。おやつをつくったり、7月は七夕飾りをつくったりしました。
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16:20
自宅へのお送り
利用者さんをそれぞれのご自宅にお送りします。
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18:00
戻り
利用者さんを送り届けた後、事業所に戻ってきます。送迎表などの記録を行います。
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19:00
帰宅
まっすぐ家に帰ります。帰宅後は、大好きなアイドルのYouTubeなどを見て過ごします。
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23:00
就寝
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休みの日の過ごし方
好きなアイドルのライブ映像を見たり、趣味のカフェ巡りに出かけます。宮城県内はもちろん、山形などに足を運ぶこともあります。先日訪れた気仙沼大島の「nagame」がとても素敵でした。
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わが社の自慢ポイント
自慢ポイントは、なんといっても資格取得をしっかりと支援してくれるところです。また、コロナになる前は全社員で集まって、スタッフが「それぞれがんばろう!」と気合を入れる決起集会があったそうなんです。私はコロナ以降の入社なので参加したことはないのですが、そろそろ決起集会もできそうなので楽しみです。
いずれは社内ベンチャーを実現させたい
代表取締役 兼子 広喜 さん
ここみケアは、22の事業所を有する県内屈指の福祉企業です。介護分野でも11種類の他に、障害福祉や医療など、幅広いサービスを提供しています。創業メンバーのひとりだという兼子社長は「もともと私は柔道整復師という資格を取るための学校に通っていたのですが、そのときの同級生が『介護保険が始まるから、福祉施設をやろう』ということで誘われまして。最初に認知症のデイサービスを立ち上げて、私も現場でリハビリをしたり、送迎したりしていました」。
介護・福祉のサービス以外にも人材派遣業や美容鍼のサロンを運営するなど、多角的な事業に取り組んでいます。「美容鍼の集客をウェブでやっている流れから、今度は知人のフレンチレストランの食材を販売する事業を始めようと思っています。当社は名前がリレーションゲートグループという名前なのですが、リレーション、つまり人と人、サービスとサービスを繋いでいくことを行おうとしています。まだ実現はしていませんが、担当業務を独立させる社内ベンチャーのようなものに取り組めればいいなと思っています。なので、介護・福祉だけでなくいろいろなことに挑戦できる職場ですよ」と、兼子社長は話します。
最後に学生へのメッセージを伺いました。「夢を持つことが難しい人もいるでしょう。でも、やっているうちに『これがいいかも』とか『好きかも』となることもある。やらなければ、何が好きかもわからないと思うんですよね。だから、何でもいいのでまずは一つの場所で頑張ってみてほしいです」。
社会人になり心がけるようになったことはなんですか?
積極的に挨拶することです。学生時代も整骨院でアルバイトをしていましたが、その時はマニュアル通りただ挨拶をするだけでした。ここみケアでは、クレド(行動指針)として「お客様へのあり方は明るく元気であること」と掲げられているように、挨拶をとても大事にしています。入社後、私自身も、お客様相手に常に元気に接するように心がけるようになりました。
この仕事はどんな人に向いていますか?
やはり、人と人とが関わる仕事なので、人の前に立つのに抵抗がある人や話すのが苦手な人より、人と関わるのが好きな人が向いていると思います。また、入居者の方々の話を聞く機会が多いので、人の話をしっかりと聞ける人、つまり「傾聴力」のある人も向いていると思います。入居者の方々は人生の先輩でもあるので、話を聞いて学ぶことも多いですよ。
東北大学近江 綾和 さん
利用者さまのみならずご家族の方からも感謝されるため、「こんなに感謝される仕事はない」と笑顔で語る今間さん。他者を思いやる気持ちが仕事のモチベーションに大きくつながっているのだと、身にしみて感じました。また、業種や介護の形式などもさまざまであるため、色々な挑戦が出来る会社環境なのだと思いました。
東北医科薬科大学大友 希美 さん
今間さんの生き生きとした表情やお話の内容から、やりがいをもって楽しく働いていることが強く伝わってきました。介護職と聞くと一見大変そうだというネガティブなイメージが先行しがちですが、それ以上の喜びや充実感を得られるお仕事だということが今回の大きな発見です。今間さんや兼子社長の明るい人柄も魅力的でした!