PERSON #56
株式会社東日本放送
みやぎプロモーション室 兼 企画事業部
吉川 優姫 さん
YUUKI YOSHIKAWA
仙台白百合女子大学卒業 2019年入社
2022年度取材
入社前と入社後、いい意味でのギャップを今も感じています。
幼いころ、キラキラして見えたテレビの世界で働きたい!という思いを実現させ、東日本放送(以下、khb)で、現在はイベント企画などにかかわっているという吉川さん。なりたい自分をかなえた吉川さんに、お仕事についてお話を伺いました。
この仕事を選んだ理由は?
小学生のころから何となくテレビ局で働きたいと思っていました。毎朝テレビを見て、アナウンサーさんに元気をもらって学校に行っていたので、楽しそうなことができると思っていました。また、中学生のころに起こった東日本大震災と、高校3年生のときにニューヨークの国連本部に行って「日本で今、こういうことが起きている」というのを世界目線で体験してメディアの重要性を感じたのも、大きな理由になりました。そのため、就職活動はテレビ局に絞っていました。
この会社を選んだ理由は?
地方局を希望していたので、キー局や準キー局は受けていません。私は、khbが第一志望で、その理由は、イベントの豊富さでした。また、私が学生のころに、khbが将来あすと長町に移転すると知り、この会社なら新しい環境で楽しいことができるのではないかというワクワク感がありました。あと、会社説明会で、各局のブースは人事の偉い方と担当者の方という感じでしたが、khbは毎回若い人がいて、世代の近い人たちから話を聞けたのが大きな決め手でした。
現在、どんなお仕事をされていますか?
私が所属しているみやぎプロモーション室は官公庁や自治体が困っていることに寄り添い、解決に向けて提案などをする仕事をしています。これまでに、スポーツを始めるきっかけの場として「スポーツ×SDGs」と題し、スポーツと学びを融合したイベントの開催や「宮城海ごみなくし隊」として県内の海洋ごみの削減を目的としてPR活動などを行ってきました。企画事業部ではイベントなどの企画運営をしています。就職活動前は「テレビ局の仕事といえば番組やCMのイメージが強かったですが、こんなことにもチャレンジできるんだ、といういい意味でのギャップは今でも感じています。
仕事のやりがいはどんなところに感じますか?
私は、入社したときは報道記者で、警察担当で主に事件事故のニュースを担当していました。2019年の台風19号の時は最前線で取材にあたりました。入社時の希望であった企画事業部に異動してからは、頭の中で考えているものを目に見える形にできるのがやりがいです。担当しているイベントのCMの絵コンテやナレーションも考えるし、どのアナウンサーにナレーションをお願いするかも私が考えるんです。自分が作ったCMが、何気なくテレビを見ていて流れるとワクワク、ドキドキします。ただ、CMが視聴者の目にどのようにうつっているのか分からないというドキドキがあるのも事実で、刺激的という意味ではいいかもしれません(笑)。
仕事で大変だと思うことはどんなことですか?
苦しいなと思ったのは、台風19号の取材です。被害が大きかった地域に行って被災者にマイクやカメラを向けなければなりませんでした。床上浸水して泥が入ってしまった住民から「長靴で入って撮影していいよ」と笑いながらで言われた時、取材をさせてもらえることにありがたく思いながらも、本当に長靴を脱がずにあがっていいのか、映していいのか葛藤がありました。
目標を教えてください
「誰かの何かのきっかけになりたい」と思っています。採用面接のときにもお話したのですが、イベントを企画して、「あー楽しかった」で帰ってもらうのも、もちろんうれしいんです。でも、後から「こういう目標ができた」とか「あんな道に進みたい」となったときに、その理由を振り返ってみて「あのとき、khbのイベントに行って、こういう経験をしたからだ」と思ってもらえるようなきっかけになりたい。種のような存在になれたらいいなと思っています。
どのような学生時代を過ごしましたか?
大学のオープンキャンパスの運営やゼミの活動などに力を入れつつも、ひとりの時間を大事にしていたように思います。ひとりで広島や沖縄などの歴史資料館を訪ねたり模擬国連に挑戦したりするなど、好きなこと、やりたいことに時間を割いていました。また、アルバイトは親世代がたくさんいる環境を選び、社員の皆さんと会話を積極的にして、電話応対や敬語、社会について色々教えてもらったように感じます。振り返ってみると、いろんなことに挑戦していたなと思いますね。
就活生にメッセージを
グループ面接などでは、隣に名の知れた大学の学生とか、「世界2周しました!」とか「ミス〇〇になりました!」みたいな人がいて、自分が小さく見える苦しい瞬間があるかもしれません。でも、エントリーシートを書く上では、着飾らずに背伸びをしない表現を心がけたらいいのではないかと思います。たとえそれが、みんながしているであろう経験でも、いかに上手に伝えるかを考えながら記入するのがいいのではないでしょうか。
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5:00
起床
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7:00
出社
始業は10:00なので、ニュースのチェックや資格取得のために勉強しています。
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10:00
イベントの準備
現場調査、取引先との打合せなどを行います。
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13:00
昼食
お弁当を持参しているので、自席で食べることが多いです。
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14:00
午後の仕事
書類の作成やメールのチェック、請求書の手配などの事務作業
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18:00
終業
同僚とご飯に行くことも!
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19:00
帰宅
今どんなイベントをやっているのか、現在のトレンドは何かをネットで調べて、次回のイベントの参考にします。
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24:00
就寝
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休みの日の過ごし方
仕事のヒントにもなるので、外出することが多いです。ベガルタの試合観戦やお気に入りのパン屋さんでの朝食、神社に行くのが休日の好きな過ごし方!また、仕事の時は毎日お弁当を持っていっているので、1週間分の作り置きをしている時間も長いですね。
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わが社の自慢ポイント
最終的にkhbのプラスになることならなんでもやっていいよといってくれるので、いろいろなことにチャレンジできるのが嬉しいです。研修課程が整っているので、eラーニングや仕事に繋がる資格取得に挑戦しやすい環境です。また、何といっても社屋が新しいので同期と話してリフレッシュしたりいつもと違う場所で仕事をしたり、気分転換ができます。常に新鮮な気持ちで過ごせるのは、khbの自慢です。
丁寧に取材をすることで、地元の人たちに支持される局に。
代表取締役社長 藤ノ木 正哉 さん
6月から東日本放送(以下khb)の代表取締役社長に就任した藤ノ木社長。前職は、東京キー局のテレビ朝日で報道記者や人事などの部署での要職を経て副社長を務めていました。ここ10年で動画配信サービスなどの種類も増え、“テレビ以外の選択肢”がある中でのテレビ局、とりわけローカル局はどのような立ち位置を目指すべきなのかを伺うと「僕らが生き残るには、マルチユースできるコンテンツを作ることが必要です。例えば、この夏の高校野球宮城県大会。地上波では、準決勝と決勝しか放送しませんでしたが、YouTubeでは1回戦から放送し、スポンサーも集めたところ、アクセス数も多かった。さらにこの大会の模様はDVDでも販売しています。コンテンツのマルチユースで生き残っていく。これが何よりも大切だと思います」と話してくれました。
さらに藤ノ木社長がキー局との大きな違いを感じたのが、スポーツだったそう。「東京のキー局は、スポーツではどのチームも均等に紹介するけれど、khbは野球なら楽天、サッカーならベガルタ、バスケなら89ERSと、地元のチームの情報を丁寧に取材して放送しています。当たり前ではあるけれど、丁寧に取材することで、地元の人たちに支持されることが、まだまだある気がしています」。
最後に就活を控えた学生へのメッセージを伺うと、「ここで今何かが起こっているのか。それに対してどう受け止めるのか。普段から新聞を読んだり、いろいろな人と会ったりして話をすることが大事。地域の人たちと交流できる場に行ってみてください」と激励の言葉で締めくくってくれました。
報道記者として事件や事故の最前線で取材を重ねてきた藤ノ木社長のもと、khbがどのような進化を見せるか楽しみです。
- 所在地
- 宮城県仙台市太白区あすと長町1-3-15
- 電話番号
- 022-304-4005
- 従業員数
- 109名
- 2022年度
新卒募集人数 - 若干名
- 過去の採用実績
- 早稲田大学、慶応義塾大学、上智大学、東北大学、東北学院大学
- 公式
ホームページ - https://www.khb-tv.co.jp/
学生時代と社会人とのギャップは?
イベントの立ち上げに関して、学生と社会人のギャップを感じます。学生の頃は「これやりたい!」「やってみよう!」という自分の気持ち優先で立ち上げることができましたが、社会人になると来場者の安全や会社の利益といった事も考えなければならないという責任が伴います。「先の先まで」見据えていかなければならないことが意識の変化であると思っています。
社会人になって成長したことは?
学生時代より自己分析能力が上がった所が成長したと思います。自分の成長のために就活の延長線上として、社会人になった現在も空いた時間に手帳に自己分析をしています。そうしていく中で、学生時代は自分自身を過大評価しすぎていたことに気づくことができました。こうした新たな発見ができたのも、社会人になって様々な経験をしたからだと思います。
東北学院大学平田 みなみ さん
イベント企画など若手社員の意見を積極的に取り入れ、「仙台の人々に愛される局になるために、若い人々と共に頑張っていきたい」と藤ノ木社長が仰っていたことが印象的でした。また、藤ノ木社長からは「失敗を恐れずに色々なことに挑戦して欲しい」、吉川さんからは、「着飾らずに自分を出すことが大事」と伝えてもらい、意欲が高まりました。
東北福祉大学齋藤 美咲 さん
吉川さんの、自由に様々なチャレンジができる、自己成長できる環境が揃っているというお話が印象的でした。また、インターネットが普及している今、「視聴者に寄り添う」という宮城の視聴者に愛されている理由を今回の取材の様々な所で感じました。取材を通して、私も常に成長し続ける自分であり続けたいと思いました。