PERSON #52
仙台冷藏倉庫株式会社
仙台港第1センター
上野 瑠慈 さん
RUJI UENO
宮城女子学院大学卒業 2017年入社
2021年度取材
新人さんの負担を減らす体制作りや、マニュアル作りに貢献したい
合同説明会をきっかけに、仙台冷藏倉庫株式会社への就職を希望したという上野さん。
事務方として東北の物流を支えている上野さんに、お仕事のやりがいなど伺いました。
この仕事を選んだ理由は?
直接のきっかけは学校の合同説明会です。もともと就職活動をする中で、何らかのサービスを提供している会社がいいなと思っていました。倉庫業という、物流サービスを提供する会社であること、私の希望であった事務の募集もあるということで応募しました。上の人との距離が近いことにも魅力を感じました。
現在、どんなお仕事を
されていますか?
事務所で、ドライバーさんの受付やお得意さまから来た発注データをリスト化し、現場の方が商品をピッキングできるようしたり、お客さまからの電話応対をしたりしています。業務においては、トラブルの発生を防ぐために、情報を発信して共有しあうことを心掛けています。
仕事のやりがいは
どんなところに感じますか?
事務職は、営業職のように売り上げという形で金額が出るものではないのですが、イレギュラーなことが起きた時に、迅速な対応ができるとやりがいを感じます。私はあまりできのいい方ではなかったので(笑)、入社して2年くらいはしんどいなと思うこともありましたが、3年目くらいから慣れてきて、細かいところや担当していない業務の仕組みもわかるようになってきました。
辛かった2年間、
辞めずに頑張れた理由は?
すぐに辞めてしまっては、よそに行っても通用しないだろうという思いがありました。また、同じ職場の年の近い先輩に相談に乗ってもらっていました。当社の先輩方はみんな、ミスをしてしまったとしても、注意するだけではなく「次にどうしていくか考えよう」というアドバイスをして下さることが多く、前向きに考えられたことも大きかったです。
学生時代に役立った経験は
ありますか?
心理行動科学科で、「人の行動からどんなことを考えているか」「気持ちの変化は」などに着目して研究していました。その中で役立っていると思うのは、傾聴する姿勢です。何かあった時に、何が言いたいのか、何に困っているのかをその都度聞くという姿勢は役に立っていると思います。また、ゼミで学んだ「怒っている人に対しては共感する」「まずはどんな風に感じたのかを聞いてから話をする」「信頼関係ができてからお互いの意見を言い合う」といったことは、今の仕事にも活きていると思います。
目標を教えてください
私たちの業務は、教育体制やマニュアルが定まっていないこともあります。各々の仕事もあるので誰かが新人につきっぱなしになっているわけにもいかず、フォロー不足になってしまうことがあります。ですので、新しく入ってきた人たちがやりやすいよう、覚える負担を減らしていくような体制作りやマニュアル作りに貢献したいと思っています。
就活生にメッセージを
絶対に避けたいことを分かった上で就活することをおすすめします。やりたいことを目指して就活をするのが一番だとは思いますが、私の場合は苦手なところがはっきりしていたので、そこを理解したうえで、業種に囚われず自分の傾向に合った企業を探すようにしていました。合同説明会もそうですが、いろいろな方の声を聞いて決めるのが最終的にはいいのではないかと思います。
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8:00
出発
朝礼の前に15分間掃除をします。
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8:30
始業
ドライバーさんの受付業務や伝票チェックをします。
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11:00
昼休憩
事務所では、交代で昼休憩をとるので、私は少し早めにランチタイムに入ります。
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12:00
午後の業務
午後イチで現場に指示書を出して、後は発注を受けてドライバーさんに指示を出す業務を行っています。
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17:30
終業
イレギュラー対応に備えて18:00まで残ることもあります。
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18:00
帰宅
帰宅して家でのんびり過ごします。仕事帰りに映画を観に行くことも。
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24:00
就寝
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休みの日の過ごし方
映画観るのが好きです。コロナ禍で少し躊躇していたのですが、最近は感染対策もしっかりしているので、仕事帰りに観に行ったりしています。『ワイルドスピード』などのアクション系の洋画などが好きです。ほかには、最近はあまりできていませんが、仙台駅周辺で友達とお茶をしたりして過ごしています。
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わが社の自慢ポイント
最近はあまりできていないのですが、コロナ前に年に1回行っていたBBQなどは、社員だけでなくご家族の方も一緒に参加していました。BBQに限らず、社内に意見箱を設置するなど、オープンな感じがわが社のいいところだと思います。
大切なのは人。物流における働き方の改革に着手しています。
代表取締役 金森 正志 さん
1950年の創業以来、仙台で冷蔵倉庫業を営み、「衣食住」の「食」を支えてきた仙台冷藏倉庫株式会社。金森社長は、「震災を経験して、働いてくれている従業員も『我々が食のインフラを担っている』という自負を持つようになりました。」と話します。
社会的インフラとしてますますその重要度を増す物流業界。業績も好調だといいます。「当社で扱っている商品は、冷凍食品とかアイスクリームなどが多く、温度管理が難しい。当然自動運転はかけていますけれど、やっぱり最後は人の目で調整していくことが必要になるので、経験も必要になります」。長い歴史に培われた技術と経験、そして東北の中心である仙台に事業所を置く地の利もあり、2021年には多賀城にも新しいセンターを設立。現在4つのセンターで、東北の物流を支えています。
今後はSDGsなどの社会的課題に取り組みながらも「やっぱり大切なのは人材。人がいなくては商売にならないので、銀行系のコンサルも入れて、働き方の改革を行おうとしています。労働時間、有給の取り方、リフレッシュ休暇や長期休暇も年間で取りやすいようにします」と、従業員のみなさんの働き方改革にも取り組んでいくとのこと。
就活生へのメッセージを伺うと「就活する時に自分が何をしたいのか、本当に明確な目標を持っている人は少ないのではと思います。とりあえず就活しなきゃという人もいるはず。だから働き始めて最初のうちは、とにかくがむしゃらに頑張ってみる。がむしゃらに働くなかでやりたいことが見つかると思うので、それを経てステップアップをしていくのがいいと思います」と話してくれました。
仙台冷藏倉庫株式会社は、金森社長のリーダーシップのもと、これからも東北の「食」を支え続けます。
- 所在地
- 宮城県仙台市宮城野区中野5丁目7-29
- 電話番号
- 022-387-1226
- 従業員数
- 74名
- 2022年度
新卒募集人数 - 3名
- 過去の採用実績
- 東北工業大学、東北電子専門学校、尚絅学院大学、聖和学園短期大学、宮城県立支援学校小牛田高等学園
- 公式
ホームページ - http://www.sendai-reizo-souko.co.jp/
社会人になってから成長したことは何ですか?
入社前までは人とのコミュニケーションに苦手意識があり、コミュニケーションが上手く取れないことがありました。しかし、入社後、先輩方に気軽に相談できるような環境があったため、以前の自分よりも円滑にコミュニケーションを取れるようになりました。それが活かされ、何度も顔を合わせるようなドライバーの方との信頼関係が構築できてきました。
会社の自慢できるところは何ですか?
規模が小さいことを生かして、お客様の要望に幅広く応えられるという点です。突然の細かい時間調整など大企業ではなかなか手が回らないことも行うことができます。このようなご要望はお客様の声を直に聞いている現場から出てくるので、現場の声も拾い上げて組織全体で臨機応変に対応できるところがお客様からも愛されていると感じました。
東北医科薬科大学小野澤 さゆり さん
金森社長が仕事で大切にされていることは「感謝」と仰っていました。関わる全ての人への感謝が、地元で愛される企業であることに繋がっているのだと思います。また、あらゆる物事に対してどのような姿勢で向き合うのかが能力や結果よりも大切だと感じました。私自身、何事も自分事にように考え、取り組んでいきます。
東北医科薬科大学小川 泰佑 さん
上野さんのお話から、仲間の立場を尊重しながら意見を言い合える人間関係が構築されており、仕事がしやすい環境であると感じました。また、金森社長が、一人一人が社会経済を自分事化して考えることが重要だと仰っており、僕自身も背中を押されたような気がしました。