PERSON #97

株式会社アップルファーム

障がい者グループホーム「りんごの木」 施設管理者

大坂 瑞希 さん

Mizuki Osaka

秋田看護福祉大学卒業 2023年入社

2025年度取材

利用者さんの成長を感じる瞬間がとてもうれしい

大学で福祉について学び、卒業後は高齢者施設に就職。その後、大学時代の楽しかった経験から、障がい者福祉施設で働くことを決めた大坂さん。若くして施設管理者として日々奮闘する大坂さんに、お仕事について伺いました。

01

この業界・仕事を選んだ理由は?

もともとは看護師になりたくて大学を志望したのですが、そこで血が苦手だということに気づきまして…。自宅からも近い秋田看護福祉大学の福祉科に進みました。卒業後は高齢者施設で働いていたのですが、体力的にしんどいなと思うようになって。それで、大学時代に障がい者就労施設の見学に行ったのがすごく楽しかったことと、卒業論文で障がい者の恋愛について書いたことを思い出し、障がい者福祉の道に進もうと思いました。

02

この会社を選んだ理由は?

特に就職先も決めずに亘理町に引っ越したんです。家賃が安くて家も広いし、土地だけで選んで引っ越しました。それで、アップルファームのことも知らずに「近くでいい職場はないかな?」と探しているときに、役場でアップルファームのチラシを見て。地域貢献ができる職場だなと思って応募し、今に至ります。

03

現在、どんな仕事をされていますか?

障がい者グループホーム「りんごの木」の施設管理者として、設備の管理から利用者さんの情報管理、あとはスタッフのシフトをつくったり、全般的な仕事をしています。平日の8時半から17時の勤務なので、利用者さんが就労に出かける時間や夕方帰ってきた時にお迎えします。1日一緒にいるわけではないのですが、生活の一部には携われています。

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仕事のやりがいはどんなところに感じますか?

利用者さんの成長を近くで実感できるところが楽しさだと感じています。入居の時に立ち会った人たちが、「最初は何もできなかったのに、今では全部自分でやっているね」と言っているのを聞いたり、「昨日やれなかったのに、今日できているな」っていうのが目に見えて実感できるとうれしいです。重度の知的障害があって言葉が発せない利用者さんが、毎日のように「手を洗ったらハンドクリームつけますね」っていうのをやっていたら、自分でハンドクリームをつけることができるようになって。そういった時にやりがいを感じます。

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仕事で大変だと思うことは何ですか?

精神的な障がいを抱えている利用者さんが多いので、本人が欲しいアドバイスの仕方がなかなかわからなくて…。励ましが逆に相手に負担を感じさせてしまうこともあるので、言葉選びとか寄り添い方が難しいと感じることはあります。一つ一つチャレンジしてみるしかなくて、日々の関係性づくりが重要だと感じています。

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最も心がけていることは何ですか?

利用者さんの立場で考えるということを忘れてはいけないと思っています。管理者の立場だとスタッフとの関わりも多いので、運営しやすいように…と思ってしまうところもあるんですけど、やっぱり利用者さんと関わることが私の中で楽しいことでもあるので、それを忘れないようにしたいなと思っています。あとはスタッフさんも私の親世代、それよりも世代が上の方がメインで働いてくださっているので、その人たちの経験を尊重することを心がけています。

07

学生時代に役立った経験はありますか?

大学で「ピアサークル」に入っていました。同じ目線の人たち、仲間のことを「ピア」というんですけど、中学生や高校生など自分より年齢が若い人たちに言いづらいことをどう伝えるか、「こういう表現だったらみんなの前で恥ずかしくなく伝えられるよね」というのをサークルで学んぶことができました。今、利用者さんとのやりとりの中で、絵を用いて絵本みたいにして伝えるとか、その時の経験が役に立っているなと思います。

08

今後の目標を教えてください。

周りから頼りにされる施設づくりを目指しています。小さな地域の中でいろいろな支援員さんが私たちのグループホームを活用してくださるので、「りんごの木に入ってよかった」って言ってもらえるようなブランド力をつけていけたらいいなと思います。

09

就活生にメッセージを

自分の中でやりたかったことじゃないことも、楽しさを生み出せるポイントはたくさんあるので、どんな仕事でもやりがいとか楽しさを見つけられたらいいんじゃないかなと思います。

ある日のお仕事スケジュール

  • 7:00

    起床

    まつエクで傷んでしまったまつ毛のケアを朝も頑張っています。

  • 8:10

    出社

    車で通っていて、10分ほどで施設に到着します。

  • 8:20

    出勤

    利用者さんと「よく眠れた?」など、軽く会話をしてお見送りをします。その後はメールや電話履歴などの確認をします。

  • 13:00

    お昼

    事務所の机で、持参したお弁当を食べます。

  • 14:00

    午後の業務

    申し送りを作成したり、事業所から帰ってくる利用者さんをお迎えしたりします。あとは、ホームのリビングなどの環境整備を行います。

  • 17:30

    退勤

    買い物に立ち寄ってから帰宅します。

  • 18:15

    帰宅

    お風呂をわかして、その間にご飯の準備をしつつ、洗濯機をまわします。夕食は主人と一緒にとります。夕食後は、好きなお笑い芸人のYouTubeをずっと見ています。

  • 0:00

    就寝

  • 休みの日の過ごし方

    なるべく早起きをするように心がけています。あてのないドライブに行くこともありますが、神社が好きで御朱印を集めているので、神社を巡ることもあります。好きなのは、仙台の二柱神社です。毎月御朱印が変わって、かわいいです。

  • わが社の自慢ポイント

    月に一度、グループホームの利用者さんが全員集まって季節行事やイベントをしています。亘理は交通の便がよいとはいえず、なかなか外出が難しいので、利用者さんがこのイベントを楽しみにしてくださっているんです。10月は芋煮、11月は好きな具材を乗せてつくる「丼パーティー」をしました。

経営陣へのインタビュー

地域の魅力と福祉を組み合わせたハブにしていきたい

専務取締役
渡部 将也 さん

障がい者福祉、飲食、保育園の3つを事業の柱とするアップルファーム。渡部専務は創業の経緯について「私の叔父が交通事故で高次機能障害になりました。そこから障がい者のみなさんに還元できることはないかということで事業をおこしました」と教えてくれました。
理念は「障がい者を納税者にする」こと。「人は生まれたからには必ず役割を持っている。その役割を果たすために仕事の場を提供し、一緒につくり上げていく。それは障がい者の方も健常者の方も関係ないという理念のもとに事業を行っています」と、渡部専務。
現在の利用者は220名ほど。これまでに330名の雇用契約を結んできたといいます。
「自社の雇用では現実的には難しいところもありますが、私たちがモデルをつくり、ノウハウを共有していくことで、大企業などが障がい者雇用に踏み切っていくきっかけをつくりたいと考えております。そういった点では、障がい者雇用については毎年少しずつ増えています」
現在月4,000人が来店する人気レストラン「六丁目農園」でも、障がい者の方が笑顔で働いています。渡部専務は「ここを拠点に、道の駅のような形で地域の魅力と福祉を組み合わせたハブにしていきたいです。あとは、障がい者の住まい支援も進めていきたいです。不動産を自分たちで購入し、責任を持って障がい者を受け入れる体制を作ること、また居住支援法人として一人暮らしをサポートしていきたいです。さらに、施設向け冷凍食品を提供する宅食事業も11月から始めており、これを広げていきたいと考えています」と話します。
障がいの有無にかかわらず、笑顔あふれる職場で働きたい方は、ぜひアップルファームを訪ねてみてはいかがでしょうか。

企業情報

所在地
仙台市若林区六丁目字南97-3
電話番号
022-390-1101
従業員数
130
2026年度新卒募集人数
1
過去の採用実績
2023年1名、2026年1名予定
公式ホームページ
https://applefarm.co.jp/

学生の私たちも取材に同行しました

01

介護の職場環境について教えてください。

介護の職場環境は企業によって差がありますが、私は利用者さんと同僚の温かさに支えられ、今は楽しく働けています。入社当初は言葉の伝え方や社員間のコミュニケーションに悩みましたが、経験を重ねる中で少しずつ慣れ、自信が持てるようになりました。今では利用者さんとの関わりにやりがいを感じ、働くことが日々の成長につながっているのだと実感しています。

02

地域貢献したいと考えていたとお話しされていましたが、なぜそう考えるようになったのですか?

障がいを持っていない方の、障がいのある方への偏見をなくし、誰もが住みやすい地域にしたいと考えたからです。「できることが少ない」とか「関わりにくそう」といった先入観を抱いてしまいがちだと思います。でも、「実際は障がいのある方でもできることは沢山ありますし、あたたかい方が多くいます。なので、私たちが正しい情報を広めていくことで偏見をなくし、誰もが住みやすい地域づくりを目指していきたいです。

Interviewer

東北学院大学保角 怜央 さん

働くやりがいや大変さを学び、特に「できないことをできるようにする」ことを目標に、やりがいを高める点が印象的でした。この学びを胸に後悔のない選択と行動を重ねていきたいです。今後も挑戦を続け成長を目指し、学んだ視点を大切に、つながりも広げていきたいです。