PERSON #93

トライポッドワークス株式会社

技術本部 IoT技術部 エンジニア データアナリスト

コンサルボ サイモン トーマス さん

Simon Consalvo Thomas

東北大学大学院卒業 2024年入社

2025年度取材

自分の意見やアドバイスを聞いてもらえて、議論できる環境がある

フランス出身で、東北大学大学院では経済学を学んでいたというサイモンさん。一度は仙台を離れたものの、大学院時代を過ごした大好きな仙台に戻ってきました。就職したトライポッドワークス株式会社では、データ分析に従事しています。社長からの情熱的な説得と「野心的な中小企業で働きたかった」というサイモンさんに、お仕事について伺いました。

01

この業界を選んだ理由を教えてください。

単にデータを見るだけではなく、技術を使ってリアルな問題を解決したいと思っていました。大学では計量経済学を学んでいたのですが、個人や中小企業の課題をどうやって解決できるかを考えているうちに、日常の動きをデータ化して分析することに興味がわきました。複雑なデータをスッキリ整理して、クライアントに提案できるようになりたいという気持ちが原点です。

02

トライポッドワークスを選んだ理由は何ですか?

神奈川で1年働いていたのですが、東北大学で2年間過ごした経験から、仙台の環境の良さを改めて感じていました。都会のようなストレスがなくて、便利さと快適さのバランスがすごくいいんです。知人の紹介で佐々木社長にお会いする機会があって、事業内容について詳しく説明していただきました。当時の私は今ほど日本語が上手くなくて不安もあったのですが、社長の情熱と丁寧な説明がすごく心強くて、「ここで働いてみたい」と思いました。

03

現在の仕事内容を教えてください。

データチームは今のところ私一人なのですが、横断的なポジションでいろんなプロジェクトに関わっています。だいたい3〜4つの案件を、チームと協力しながら同時に進めています。業務は主に4つで、1つ目はクライアントへサービスを納品する前のデータチェックや使用可能性チェック、分析方法の検討、データの懸念点や限界の特定などです。2つ目は社内外のダッシュボードのデータをまとめることです。3つ目はデータモデルの作成で、開発チームと協力して新規クライアントの要望に応えるカスタマイズを提案します。4つ目は既存プラットフォームや新規機能のUIとUXのプロトタイプを作成し、データを見やすい形で提案することです。

04

仕事のやりがいはどんなところにありますか? ‎

自分のやったことが、そのまま製品に反映されるところです。上司や同僚も意見を聞いてくれるので、積極的に議論しながら進められるのも楽しいポイントです。大企業だとトップダウンで決まってしまうことが多いと思いますが、ここはそうではなくて、みんなで考える雰囲気があります。データ分析チームは立ち上がったばかりなので、もっと影響力を広げていけたらいいなと思っています。

05

仕事で大変だと思うことは何ですか? ‎

私は経済学専攻だったので、プログラミングスキルが足りないと思うことがあります。また、外国人なので、同じプロジェクトでも日本人スタッフとアプローチが違うことがあって、お互いの理解にギャップが出ることもありますが、少しずつ慣れてきたなと感じています。

06

今後の目標について教えてください。 ‎

まずは最新の技術をしっかり習得して、技術力をもっと上げたいです。その上で、データ分析チームをさらに大きくして、どのプロジェクトやリーダーにも信頼され、頼られる存在になりたいと思っています。個人的にはスポーツが好きで、テニスとサイクリングが特に好きです。会社のサイクリングチームにも入っているんですが、将来的にはスポーツ関連企業と一緒に新しい製品をつくるようなことにも挑戦したいですね。たとえば、自転車だけじゃなくテニスラケットにもセンサーを付けて動きを分析したり、スポーツ観戦データをもっとわかりやすくする仕組みを作ったり。データを使って、スポーツの楽しみ方を広げたいです。

07

学生時代の経験で役に立ったことはありますか? ‎

銀行でのインターンで感情的な顧客を相手にする場面があって、内部規定の関係で細かく説明できない時がありました。その経験を通じて、コミュニケーション力や、状況に応じた素早い判断力を鍛えることができたと思います。

08

思い描いていたキャリアが形成できていますか? ‎

昔から「データを使って挑戦的な会社で働きたい」という気持ちはありました。トライポッドワークスに出会ったとき、その思いにすごく合っている会社だと感じましたね。

09

仕事における失敗談を教えてください。 ‎

カナダでのインターンのとき、クライアントの依頼を「自分の想像と同じだろう」と思い込んでしまって、実際にはズレていたことがあります。その結果、一からつくり直すことになりました。大変でしたが、「クライアントの立場に立って考えることがいかに大事か」を学べた、すごくいい経験でした。

10

就活生へのメッセージをお願いします。 ‎

面接でマイナスなことを言われても、それは失敗ではなく成長する機会です。就活は「その場の満足」じゃなくて、長く働ける良い環境を探すための期間。最初からその会社でどこまで働けるかなんてわからないけれど、その会社に魅力を感じたら、入社できるよう一生懸命頑張ってほしいと思います。

ある日のお仕事スケジュール

  • 6:50

    起床

    シャワーを浴びて、前日の夜に作ったお弁当を持って出勤します。

  • 8:00

    出社

    前日のうちに整理したタスクを確認して、新しいメールやメッセージがあればタスクの再調整一覧を更新します。

  • 12:00

    昼食

    同僚と一緒に食べることがあります。会社にある“ファミレスコーナー”とよばれるスペースで食事をすることもあります。お弁当はサラダやご飯、肉料理を持ってきています。

  • 13:00

    午後の勤務

    午前から引き続きその日のタスクをこなします。17:00~18:00の退勤前には翌日のタスクをまとめておきます。

  • 18:30

    帰宅

    料理が趣味なので、毎日時間をかけて作ります。絵を描くのも好きで、1~2時間描くこともあります。ゲームをすることもありますが、テンションが上がって眠れなくなるので、夜は本を読むようにしています。

  • 休みの日の過ごし方

    週末はジョギングなどのスポーツをすることも多いです。あとは彼女と一緒に小旅行に出かけることもあります。1日中家にいるのはできない性格なので、外出することが多いです。家にいるときは、よく絵を描いています。

  • わが社の自慢ポイント

    昨年6月頃に作られたスペースで、自然に会話ができるファミリーレストランのようなエリアが気に入っています。また、サイクリングチームもあり、佐々木社長を含む5人で山形や福島方面に50〜70kmのサイクリングに行きました。同僚と一緒にこのようなクラブで週末も楽しく過ごせる環境が素晴らしいと思います。

経営陣へのインタビュー

東京で培った力を発揮できる場を提供し、優秀な人材の定着を

代表取締役社長
佐々木 賢一 さん

仙台で産声をあげたトライポッドワークス株式会社。創業者である佐々木社長は、高校までを仙台で過ごし、大学進学で東京へ。卒業後はシンクタンクの日本総合研究所に4年間、その後日本オラクルに転職した後、32歳の時に同社の東北支社の責任者として仙台に赴任します。
その時に感じたのが、優秀な人材が仙台に定着しないことのジレンマでした。
「IT業は首都圏に集中しているので、就職時に多くの若者が東京へ行ってしまいますが、何年かして仙台に戻ってくる人材も多い。なので、東京で培った力を発揮できるような場を仙台に作ると、優秀な人たちが集まってくるんじゃないかなと思ったのが、起業する時の仮説の一つでした」
創業から20年を経た今、佐々木社長は「仮説は正しかったと思っています。東京で培った力を発揮できるというのをちゃんとアピールできて、マッチングできれば、入社してくれる。そして、学都仙台というだけあって優秀な学生がいるので、もう少し実績と知名度を上げれば、そういった学生たちも入ってきてくれると感じています。あとは、留学生の採用も積極的にやっていきたいですね」と話してくれました。
事業の柱は大きく二つ。「設立当初から行っているのがオフィスソリューション事業です。もう一つは、この数年力を入れているIoT事業。特に自動車、より広い意味ではモビリティに特化しています」
さらに、「ビジネス的には、IoT事業を伸ばし、グローバルに展開していきたいと考えています。また、仙台という地方都市にこだわっていますが、日本全体を考えると、ロケーションに縛られない形での事業が伸びることが必要だと思います。そのようなリファレンスモデルになれたらうれしいです」と話す佐々木社長。仙台でITに興味のある方は、ぜひ佐々木社長のもとで進化する世界をつくっていってはいかがでしょうか。

企業情報

所在地
仙台市青葉区一番町1-1-41 カメイ仙台中央ビル7F
電話番号
022-227-5680
従業員数
50名
2026年度新卒募集人数
若干数
過去の採用実績
中途・新卒とも数人/年
公式ホームページ
https://www.tripodworks.co.jp/

学生の私たちも取材に同行しました

01

学生時代にやっておいた方がいいこと

学生時代にやっておくべきことは、様々な企業を訪問し、実際に働く人の話を聞くことです。企業訪問を通して社会の仕組みや仕事のやりがいを知ることができ、自分が将来どのように働きたいかを具体的に考えるきっかけになります。実際に話を聞くことで、将来の目標を明確にする貴重な経験になると思います。

02

学生時代と社会人のギャップ

学生時代と社会人の大きなギャップは、時間の使い方だと感じました。学生の頃は自分のペースで行動でき、やるべきことやスケジュールも曖昧でしたが、社会人になると出社時間や業務の予定が明確に決まっています。そのため最初は時間通りに動くことやスケジュール管理に苦労したので、計画的に行動することの大切さを感じています。

Interviewer

宮城大学冨澤 梨々花 さん

お話を聞いていく中で、新しいことに挑戦し続ける姿勢がとても印象的でした。社員の方々の仲も良く、プライベートでも一緒に出かけると聞き、職場全体の雰囲気の良さやチームワークの強さを感じました。