PERSON #88

株式会社カネサ藤原屋

総務部人事課

松島 大智 さん

DAICHI MATSUSHIMA

武蔵野大学 2025年入社

2025年度取材

年次に関係なく、自分の意見を求めてくれるのがうれしい

目指していた業界に違和感を覚えるようになり、悶々とした思いを抱えていたという松島さん。しかし、先輩や友人との何気ない会話がきっかけで、自分の好きなものを見つけることができました。そんな中で見つけた老舗の酒類卸であるカネサ藤原屋。東京からのIターンを決めた理由、仕事のやりがいなどについて伺いました。

01

この業界・会社を選んだ理由は?

元々は教育業界をめざしインターンに参加していましたが、続けていくうちに理想とのギャップを感じ、改めて自分が本当に好きなことは何かと考えたとき、年末に自分へのご褒美として酒屋でテキーラを買ったことを思い出しました。それを友人に話すと「わざわざ酒屋に行くなんて酒好きだね」と言われ、「俺ってお酒が好きなんだ」と気づいたんです。そこからお酒の世界に興味が湧き、就職先を探していたときにVENTURE FOR JAPANでカネサ藤原屋の求人を発見しました。「人事1年目で社内課題の解決を」という内容に驚き、創業100年超の企業が新しいことに挑戦している姿勢に惹かれて、他社は見ずここ一本に決めました。

02

Iターンを決めた理由、きっかけは? 仙台で働こうと思った理由は?

好きなことができれば場所はどこでも気にしませんでした。仙台はそれまで来たことはなくて、新幹線で通過したことがある、という程度の知識しかなかったんです。でも、調べてみたら思いのほか栄えていて、伊達政宗などの歴史的な背景も含めて魅力的な要素が多かった。東京も近いので、困ったらふらっと東京に戻ればいいかなと。この会社で仕事ができるなら、場所はどこでも。迷いなく「仙台に行きます!」と即決でした。

03

仙台で働くことを決めた時の家族や周囲の反応はどうでしたか?

元々こういう性格だというのを家族も知っているので、「あ、いいんじゃない?」という感じでした(笑)。あっさりしているなと思いましたけど、応援してくれていたと思います。

04

Iターンで実際に働き始めて、「想像と違った」と感じたことはありますか?

ずっと東京にいたので、地方に対して漠然と打ち解けにくいイメージがありましたが、みなさんフレンドリーで温かくて優しいし、意見を聞いてくださるのでいい意味でギャップを感じています。あと、これは地方あるあるだと思うんですけど、車社会だなと。車があればとても住みやすいんだろうなと思っています。免許は持っているのですが、車がないので、今は自転車で通勤。最近本当に暑いので大変です(笑)。

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現在の仕事内容と心がけていることを教えて下さい

現在は総務部人事課で、主に人事の実務にあたっています。最近では、高卒求人票を作成したり、合同企業説明会に参加するにあたっての資料作成、中途採用の方に対する福利厚生の一環としての社宅の不動産契約などを担当しています。業務の中で心がけているのは、期日を守ることと、情報管理です。人事では個人情報を扱うことが多いため、席を離れるときには画面を伏せる、書類をしまうなど、社内でも見られないような工夫をしています。

06

仕事のやりがいはどんなところに感じますか?

人事課は自分含め4人体制で、割と平均年齢も若い組織ではありますが、先輩方が「これについて自分はこう思うんだけど、松島君はどう思う?」と聞いて下さるんです。入社1年目なのに、自分の意見を求めてくれるのがうれしくて。また、話を進めていくと、「じゃあこれは松島君の案で進めてみよう」ということもあり、対等に扱ってくださるんです。自分の思いや考えがちゃんとその仕事に入っていく実感があるっていうのが、働いていてとても楽しいなって感じています。例えば採用においても、重要な局面で意見を聞いてくれます。実際に判断するのは部長になりますが、採用の判断に自分の意見も取り入れてくださることがうれしいですし、やりがいとしても感じています。

07

仕事で大変だと思うことは何ですか?

スケジュール管理があまり得意ではないので、タスク管理が大変です。いつまでにこれを提出しなくてはならない、前もってチェックする日程を差し引いて、自分の中で作業に余裕を持たせたいのでさらにその分の日程を差し引いて、じゃあいついつから始めないと間に合わないな、ということを常に逆算して進めています。組織を回していく上で、ちょっとしたことでも遅れが出ると後々大きくなってしまうので、日々意識しながら進めるようにしています。

08

今後の目標を教えてください。

とてもアットホームで温かな雰囲気の社風ではありますが、やはり創業109年の老舗企業。長くここで仕事をされている方では気づけない視点や固定観念もあるのかなと思うので、自分が入社したことで、その流れを変えられたらと思っています。社内の課題解決であったり、こう改善したらもっと業務効率が上がったり、質が上がったりすることがないか、それを提案できるようになれば、自分を採用していただいたことに意味が生まれるのかなと。

09

学生時代での役立った経験や就活のエピソードを教えてください

大学2年の夏から教育系の会社でインターンをしていて、そこに入社するつもりだったので就活らしい就活はしていませんでしたが、結果的に違う業界に行こうと決めて、4年生の5月から就活を始めました。学生時代に役立ったのは、アントレプレナーシップ学部(※)で個性の強い人たちと関わる中で、自分が正解じゃないという前提で人と関われるようになったことです。就活では、自分の好きなものが見つからない時期が一番つらかったのですが、たまたま先輩にすすめられて飲んだテキーラをきっかけにお酒の楽しさに目覚め、自分の好きなことを発見し就職先を探していたら面白そうな会社と出会うことができました。

※起業家精神を学ぶ学部

10

就活生にメッセージをお願いします。

自分がどんなふうに生きたいか、将来何をしたいかをまず考えてみて、そのうえで、それを実現するにはどんな力をつければよいのか、どんな人と出会いたいのかを考え、自分のキャリアを逆算して就職を決めると、将来の目標がぶれにくくなると思います。実際に働くようになっても「何のために働いているのか」という意識が持てるので、働くことがより前向きで楽しくなると思います。

ある日のお仕事スケジュール

  • 6:45

    起床

    ギリギリまで寝ていたいので、前の晩に準備を整えておいて起きたらすぐ身支度を整えて、7時15分には家を出ます。自転車で通勤しています。

  • 8:00

    始業

    朝一でメールの確認をして、その日のうちに何を終わらせるのかを考えて業務をスタートします。
    日によってやることは変わりますが、お酒を受注したり仕入れたりする受注課などは朝6時から15時の勤務になるので、タイミングが限られている業務をなるべく午前中に行うようにしています。

  • 12:00

    昼食

    ほぼ毎日社食で昼食をとります。300円で、唐揚げや魚などの日替わり定食やかつ丼などの丼もの、そばうどんなどもあってメニューも充実、ご飯とお味噌汁はおかわりし放題なのでありがたいです。毎日今日の日替わりは何だろうと楽しみにしています。業務によって昼食をとるタイミングも違うので一人で食べることが多いですが、同期がいれば一緒に食べることもありますし、同じ部署の方と食べたりすることも。

  • 13:00

    午後の業務

    特に午前午後で決まった仕事ということはなく、その日によってやることは変わりますが、例えば後日開催される合同説明会の資料作成や準備をしたり、急遽依頼された業務に対応したりします。次の日何から進めればいいかを確認して仕事を終わらせることができるように進めています。

  • 18:00

    退勤

    定時の17:00に上がることもありますが、だいたい少し残業して18時位に退社することが多いです。スーパーに寄って食材を買って帰るくらいで、すぐ家に帰ることが多いです。

  • 24:45

    就寝

    家に帰ってから寝るまでは、毎日簡単なご飯を作って夕飯は家でとります。その後はYouTubeを見たり、ゲームをしたり。あとは、最近ふと将来スペインに行きたいと思い立ち、スペイン語の勉強をしています。「海外で現地の人とお酒飲んだら楽しいのはどこだろう、英語圏以外で」と考えて、スペインだったら楽しそうと思い、始めました。スペインで陽キャとお酒を飲む日がきっと来ると思っています(笑)。

  • 休みの日の過ごし方

    外に出ることが多いです。最近、お酒を飲むためのグラス集めにはまっていて、いろんなグラスが置いてあるセカンドストリートなどに行って探したりしています。平日はあまり飲みませんが金曜夜とか土曜夜はお酒を飲むことが多いので、その時に気に入ったグラスで飲みたいなって思って。グラス専門店みたいな雰囲気のものじゃなくて、雑多に置いてあるショップで自分の好みのグラスに出合えるのが楽しいです。

  • わが社の自慢ポイント

    福利厚生がすごいです。社食は1食300円で日替わりランチが食べられて、ご飯、お味噌汁はおかわりし放題。メニューも豊富で美味しいですし、たまに必要以上におかわりしてしまうんですけど(笑)。また社宅もあり、自分もそこに住んでいるんですけれども、東京では考えられないほどの家賃で住むことができるので、お金貯めよう、と思っています(笑)。

経営陣へのインタビュー

わが社の新しいチャレンジには若い力が必要。
ぜひ会いに来てほしいです

代表取締役
佐藤正宗 さん

飲食店などへの酒類卸を主な事業とする株式会社カネサ藤原屋。今年で創業109年という長い歴史と、東北一円に7,000軒近くのお客さまを持っています。そのトップを担う佐藤社長は、「ほかにも不動産や配送部分も分社化していますので、いろいろな会社があるところも特徴。老舗ならではの堅いところもあるのですが、何かやるぞと決めたらそこに向かって一体感を持って突き進めるというのがひとつ強みだと思います」と話してくれました。
その秘訣は「私自身、経営者としてはまだ39歳と若いので、特に若い社員の方とは近い距離でなるべくコミュニケーションをとるように心がけてもいます。あまり仕事の話をしないというか、できるだけプライベートな話や趣味、どんなものが好きなのかといったことを普段から話すように心がけています」とのこと。
そんな佐藤社長に求める人材について伺うと「問いを持てる人。予測不能な時代に『こういう風に考えたらもっとよくなっていく』という問いを持つことで、向上心や前向きに生きていける力を持てると思うので、そういう方が来てくれたら非常にありがたいです。最近では、地元だけではなく、首都圏から飛び込んできてくれる方もいる。チャレンジ精神を持つ方はどんどん応援したいです」と。
今後は、「東北各県で酒類卸のナンバーワンになること」を目標にしていると話す佐藤社長。
「新たなチャレンジをこれからどんどんしていく予定なので、そこに一緒に参画したいと思ってくださる若い力が必要。老舗だと思って尻込みせずにぜひ会いに来てほしいです」と就活生へのメッセージを送ってくれました。

企業情報

所在地
宮城県仙台市宮城野区苦竹3丁目4-5
電話番号
022-239-2331
従業員数
250名
2026年度新卒募集人数
3名
過去の採用実績
令和7年度 高卒5名 大卒1名 / 令和6年度 高卒2名 / 令和5年度 高卒1名
公式ホームページ
https://kanesa-f.com/

学生の私たちも取材に同行しました

01

若手の方が働きやすい環境作りの工夫について教えてください。

若手の方が働きやすいと思える環境は佐藤社長が積極的にコミュニケーションを取ってくださっていることが挙げられます。私の部署でも、年次問わずフランクに接してくれるので、わからないことがあったときも、聞きやすいです。また仕事以外の話もできるので働きやすい環境です。

02

学生のうちに経験しておくべきことはありますか?

社会人になると休みも仕事の休息になるので、何も気にせずに遊べる学生のうちに様々な経験をした方がいいと思います。例えば海外旅行に行くことや、飲み会に行ったりと、積極的に楽しんでもらえればと思います。またたくさんの人に会うことで、多様な考え方を知るきっかけになるので出会いを大切にしてほしいです。

Interviewer

宮城大学冨澤 梨々花 さん

今回取材し、若手でも挑戦が出来る会社の雰囲気を感じました。取材前は伝統を大切にしている会社なのではないかと思っていましたが、挑戦し続ける社風とアットホームな雰囲気で自分らしく働くことが出来る環境が整っているところに魅力を感じました。